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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
第34話
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か……!?」

「その子は困っていた私を手助けしてくれた恩人ですわ!クロスベルに来て右も左もわからず、困っていた所を助けてくれて………オークション会場まで案内してくれてわざわざ付き添いまでしてくれた……あなたと、そちらの女性のようないかがわしい関係ではありません!」

「ぐっ………」

女性に睨まれた男性は唸った。

「フフ、僕としてはそれ以上の関係になってもいいんだけどね。―――ねえ、奥さん。そんな薄情なご主人なんか放ってこのまま僕と火遊びしてみない?奥さんみたいな健気で可愛い女性、キライじゃないしさ。」

「ワ、ワジ君、そんな……t」

静かな笑みを浮かべて口にしたワジの状況をより悪化させるような事を聞いた女性は頬を赤らめ

「き、君ぃ!人のワイフに色目を使うのは止めてもらおうか!」

男性はワジを睨んで怒鳴った。

「ああもう………これ以上付き合ってられないわ。ジェイムズさん。火遊びをするんだったらもう少し上手く立ち回ってよね。まったく、とっとと他の招待客をひっかけないと………」

その時男性の隣にいた女性は呆れた後、その場から去り

「ニ、ニキータ君……!」

去って行く女性を見た男性は焦った様子で見つめていた。



「や、やっぱり仕事上の付き合いなんて嘘でしたのね!?も、もう愛想がつきました!私、このまま実家に帰らせてもらいます!」

男性の様子を見た女性は怒りの表情で男性を睨んで叫び

「エヴェリン、そんな……!」

女性の叫びを聞いた男性は焦り出した。

「な、何だかお邪魔しちゃ悪そうね………」

「………えっと、俺達はこれで失礼させてもらうよ。」

「フフ、それがいいね。―――また後で。宴を楽しんでくるといい。」

一連の流れを見ていたエリィとロイドは表情を引き攣らせた後、ワジに見送られて広間を去った。その後探索を続けていると通路を歩いている途中である人物が声をかけてきた。



「うふふ、二人とも今の所はちゃんと大人しく見て回っているようね。」

「へ………」

聞き覚えのある声に気づいたロイドが呆けて振り向くと自分達同様正装を身に纏ったレンがサングラスを外して二人に近づいてきた。

「レ、レンちゃん!?その服装は一体………それにどこで着替えたのかしら?」

「うふふ、実はミシェラムの別荘地帯には”Ms.L”や代理人名義で購入した別荘もいくつかあってね。その別荘の一つに保管してあったドレスに着替えたのよ♪」

「ええっ!?」

レンの話を聞いたエリィは驚き

「というかそれ以前に一体どうやってこの会場に入り込んだんだ!?」

「あら、二人の時同様正面から堂々と入ったわよ?」

ロイドの指摘に対してレンは目を丸
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