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デュエル・マスターズ〜龍を使役する少年の物語〜
第1話:憧れの少年との出会い
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 拓真の他人事のようなその言葉に勝はフッとあの事件≠思い出した。
 あの事件=\――紅蓮モルトと黒炎龍牙の二人が悲惨なデュエルをしたあの日の大会。
 あの日の大会も確か6月の中旬だった、と勝は言葉に出さず心の中で思い出した。

「は〜い♪皆さん、席に着いて下さ〜い♪」

 そんなことを考えているとこのクラスの担任の女教師『神城(かみしろ) 幸(みゆき)』が教室に入ってきて先程まで騒いでいた生徒達が一斉に席に着いた。
 教卓に着いた幸は一度ゴホン、とわざとらしく咳払いをし、口を開く。

「今日は、皆さんに良い知らせがあります!なんと!このクラスに新しいお友達が来ます!しかも、三人!その内、男子二人、女子一人がこのクラスに来ます!」

『よっしゃぁぁぁぁぁ!』

 幸のその言葉に勝と拓真を除いた男女が一斉に叫び始めた。

「俺の時代がキタァァァァァッ!」
「ついにこのクラスに美少女が!」
「楽しみだ!そして、その美少女を我が嫁になることを祈りたい!」

「ついに私にも春がやって来るのね!」
「イケメンかな?イケメンかな?」
「カッコいい人が来ると良いねぇ〜」

 その後に男子と女子、それぞれのグループがこれから来るであろう転校生に期待を高まっていた。

((何だ?この状況は?))

 そんな中、勝と拓真の二人は目の前の出来事に若手引いていた。

「静粛に!」

 ダンッ!と幸は自身の教卓を両手で叩きそれを聞いた生徒達は先程までの騒ぎが嘘のように静まり返った。

((何だ?この無駄に早い団結力と行動力の早さは?))

 それを見た勝と拓真の二人は心の中で自分達のクラスの行動力の早さに突っ込みを入れる。

「…それでは今日から新しいクラスになる、転校生の紅蓮君、黒炎君、白井さん、どうぞ!」

「え…?」

 幸のその言葉に勝は一瞬間抜けな声を漏らすもそれを知らずか扉が開きそこから二人の少年と一人の少女が入ってきた。

 その中には勝の憧れの少年―――紅蓮モルトと、そのライバル―――黒炎龍牙、そして紅蓮モルトの友人―――白井アイラが勝達のクラスに転校してきた。



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