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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン50 鉄砲水と天王星の主
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出し、呼び出された巨大ネズミがまた走る。一切プレイヤーへの反射ダメージがない状況の下その作業が3回行われるが、それを止める手段は僕の手元にない。

 巨大ネズミ 攻1400(破壊)→氷帝メビウス 攻2900
 巨大ネズミ 攻1400(破壊)→氷帝メビウス 攻2900
 巨大ネズミ 攻1400(破壊)→氷帝メビウス 攻2900

「むん……」
「巨大ネズミはこれで弾切れ、じゃあ本命のモンスターを見せてもらおうか」

 同名モンスターがデッキに入れられるのは3枚まで、なのでこれ以上ネズミの突撃が行われることはない。まだ最後のリクルート対象が残っているとはいえ、制約により攻撃力1500以下のモンスターしか呼び出せないからせいぜい攻撃表示の壁を呼ぶのがいいところだろう……そう思っていたら、地面が突然膨れ上がった。地下から何かが凄い勢いで地上に出てきたのだ。そのサイズはただ者ではなく、到底攻撃力1500以下とは思えないほどの威圧を放っている。

 激昂のムカムカ 攻1200→2800

『激昂のムカムカ、か。その攻撃力は素の数値1200に加え、手札の枚数1枚につき400ポイントの上昇がされる……だが、妙だな。今のメビウス相手にはそれでも力不足なはずだが』

 チャクチャルさんの指摘通り、手札が4枚の今の巨人ではウォーターワールドの補正が乗ったメビウスにはあと1歩攻撃力が届かない。やっぱり攻撃表示の壁なんだろうか、と思ったところで上空の顔と目が合った。……ここで攻めてくる、あれはそういう目だ。
 はたせるかな、ムカムカが全身から怒りの余り蒸気を吹き上げつつ砂漠の砂を巻き上げて突っ込んでくる。それに対して氷の槍を右腕に作り出し、迎え撃たんとメビウスが構える。2者が戦場で交差する直前、一陣の風が吹き抜けた。これは、ただの風邪なんかじゃない。その証拠に、さっきまで辺りに満ちていたはずの水がみるみるうちに吹き飛ばされていく。

「サイクロン……!」

 気づいた時にはもう遅い。速攻魔法サイクロンを発動したことにより手札が減った激昂のムカムカは攻撃力が下がる……だが、ウォーターワールドを失ったメビウスの攻撃力はそれ以上に下がっていき、その攻撃力の差は0となった。

 激昂のムカムカ 攻2800→2400(破壊)→氷帝メビウス 攻2900→2400(破壊)

「まさか相打ちしてくるなんて……だけど、メビウスはそう簡単には倒れない!リバースカードオープン、激流蘇生!このカードは水属性モンスターが破壊された時そのモンスターをすべて蘇生し、その蘇生した数1体につき500ポイントのダメージを与える!蘇れ、メビウス!」

 一度は大地に倒れそうになったメビウスの瞳に再び生気が宿り、氷の槍を地面について再び立ち上がる。激昂のムカムカに蘇生手段
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