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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン50 鉄砲水と天王星の主
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は用意していなかったようで、これ以上巨人のフィールドにモンスターが出てくることはなかった。

 氷帝メビウス 攻2400

「むん……」

 これでターンエンド、次のターンはメビウスでダイレクトアタックだ……なんて、そこまで都合よくは流石にならないらしい。まあ当然だろう。墓地から巨大ネズミ3体のカードを取りだした巨人が、それをまとめて除外ゾーンと思しき場所に放りこむ。あ、いいなーあの機能。海馬コーポレーションのデュエルディスク、バトルシティ当たりの時代とは違って除外系カードの種類が増えたこの時代になってもいまだに除外されたカードを入れておく場所がついてないんだよね。なんか技術的な兼ね合いで難しいらしいけど、だからといってポケットに突っ込むことを推奨するのはどうかと思うのよ。
 と、今はそれどころじゃない。わざわざ墓地のモンスターを除外したということは、当然それをコストにするカードが何か発動されたというわけで。メビウスとともに警戒態勢に入った僕の目の前に、案の定次なるモンスターが現れる。さあて、今度はどんなごつい奴が出てくるんだろう。そんな思いは、そのモンスターの全身を見た瞬間に砕かれた。

「……え?」

 それは、これまでの岩石カードとはまるで毛色の違うモンスター。カラフルな全身はまさに子供の遊ぶブロックを組み合わせてドラゴンを作ったように角ばっていて、これまでとは別の意味で非日常的なその姿はもはやファンシーと言ってもいいレベルに達している。だがついつい気が抜けた僕とは対照的に、チャクチャルさんが息を呑む。

『あれは、ブロックドラゴン!』

 なんでこんなに警戒するのか、という疑問はすぐに解けた。割とふざけた見た目なのに、なんだこの守備力!?

 ブロックドラゴン 守3000

『それだけじゃない。ブロックドラゴンが存在する限り、相手の岩石族モンスターは戦闘以外での破壊が不可能になる。単純にステータスでごり押しするしかないな』
「なるほど、効果破壊ができない、か……ありがとうメビウス、まだ岩投げエリアが残ってたら本格的に突破が面倒になってるところだった」

 ウォーターワールドで打点の底上げもできない現状、メビウスのした仕事は大きい。もちろん2枚目、3枚目の岩投げエリアが出てくる可能性も否定はできないが、それより前にあのドラゴンもどきを倒せばいい。ターンを終えた巨人に変わり、僕もデッキからカードを引いた。

「ドロー!」

 効果破壊のできない守備力3000の壁、か。効果破壊できない……いや、待てよ。さっき一時休戦のドローで引いたこのカードと、もう1つ今引いたこのカードを使えば……そうか、いいこと思いついた。

「グレイドル・アリゲーターを召喚。さらに永続魔法、グレイドル・インパクトを発動!」


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