暁 〜小説投稿サイト〜
Everlasting oathーブラッド・オンラインー
命を踏み台にして進む
[7/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初

 泣いて膝をつく者、恐怖に心を狩られてその場で発狂する者。次の街を目指す者。正常な判断が出来ているのは三番目の次の街を目指すという行動をとったプレイヤー達だけ。

 ケイスケもその部類に入るが、隣の女の子が足枷(あしかせ)となって自由に動けない。

 HPゼロが『死』を意味する。これが本当なら、ユウキを置いていったとして、ユウキが何処かで死んだら自分が見殺しにしたようなものだ。

 見知った人を見殺しにする、それも女の子を。心地良いものではない、なら───共に行動する他ない。

「ユウキ、来い」

 普通に考えて女の子にあんまり無理をしてもらいたくないという気持ちが強かった。

 しかし、この世界はレベルがものを言う世界だ。多少はレベルを上げといた方がいいと思う。ユウキの手を引っ張って次の街を目指そうとする。

「分かった、君についていけば大丈夫そうだから………ね?」
「今はレベル上げを頑張るしかないなー…………行くか」
「………うん」

 二人は次の街である『トールバーナ』へと向かって行った。




 デスゲームが始まってから一ヶ月が経った頃──一ヶ月が経っているというのに第1層のボスはまだ攻略されておらず、迷宮区すら突破していない。

 一ヶ月の間に遊びで自殺を(はか)ったプレイヤーがいたが、そのプレイヤーが戻ってくることは無かった。

 自殺によって茅場の言っていた『この世界での死は現実での死を意味する』という言葉の信憑性(しんぴょうせい)がかなり高くなっていた。

 結果、剣を握るプレイヤーが少なくなり、ボスを攻略しようという者が少なくなっていた。

「ユウキ、前!」
「やああああぁああぁ!!!!」

 ユウキの持っている剣が黄緑色に輝き、ソードスキルであるソニックリープを敵に当て、ルーウルフを横に一刀両断にする。

 ルーウルフは結晶体となり消滅し、今の戦闘によって二人のレベルが1上がる。雑魚敵を狩りながらレベルを上げるのは効率が悪いが、今の俺達に出来るのはこの位しかない。

「レベルが上がったよー!」
「俺もレベルが上がったよ。いつも通り、良い感じの収入源だな」

 何処の世界でも(マネー)は大事だと思います。そのおかげで御立派な装備を揃えられてるんだし。

 経験値こそ不足しているけれど、お金の面には全く困ってはいなかった。

 始まりの街近くのイノシシとかは15コルしか落とさない。しかし、今のモンスター、ルーウルフは500コルも落とした。第1層では流石にレベリングをずっとしているとそのレベルにあった武器を作る為にコルが必要なので結構貴重だったりするのだが、溜まりに溜まった小銭のおかげで武器は常に最新装備。

 因みにケイスケは槍のス
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ