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Everlasting oathーブラッド・オンラインー
命を踏み台にして進む
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頭に装着されたナーヴギアが強制的に外されると信号素子のマイクロウェーブが脳を焼き尽くし死に至らせる。
頭に装着されたナーヴギアを強制的に外された例があり、213人が死亡した事実も確認され、亡くなった人達が運ばれる映像をリアルタイムで日本中に報道されている。
更に、ヒットポイントがゼロになるとゲームの世界で消滅し、現実世界でも死に至るようだ。
「君たちが今いるのはアインクラッドの最下層、第1層だ。100層をクリアすればこの世界はクリアされ全員がログアウトすることができる」
『100層』───無理、とは言わないが出来る保証が無い。
HP
(
ヒットポイント
)
がゼロになる恐怖と戦いながら実際に剣を握り、死ぬ覚悟で戦いに出る奴なんてそんなにいる筈が無い。元々はたかがゲームだったのだから。俺自身、実際に死ぬなんて信じている訳では無いけれど──もし、本当だったら永遠に消える。
「最後に私からのプレゼントを用意した。アイテムストレージを確認してくれたまえ」
周りのプレイヤーはメニューを開き、続いてアイテムストレージを開く。自分自身も周りのプレイヤーと同様、確認してみるが───確かに一つある。『手鏡』と表記された、持っていなかったアイテムが其処にある。
手鏡をタッチするとアイテムが具現化される。……手元に現れたのは何の
変哲
(
へんてつ
)
も無い手鏡。
「────ッ!?」
手鏡で自分を認識すると転移した時と同じ光に包まれた。しかし、身体は何とも無い。………と思っていたのだが、本来なってはならない事が起きていた。
皆、現実の顔になっている。自分自身も。皆の現実の顔が明かされていく。勿論、隣にいた性別詐欺者と思われる人物も。
「…………は?」
「君、もしかしてケイスケ…………?」
上目遣いで俺を見つめてくる女の子。本物の女の子がずっと俺に話し掛けて来てたなんて思いもしなかった。
嘘と思っていたアバターの顔はまんま本物で、変わっていたのは紫だった髪の色が黒になっている事だけだった。
ユウキがオドオドしながら周囲を見渡している。可愛いからやめろ、口には出さないが心の中で静かに文句を垂れる。
文句でも無いが。真実に
驚愕
(
きょうがく
)
しつつも女の子をベタ褒めしていると────
「誰だお前」
不意に正直な感想が口から零れてしまった。
「えー……さっきまでずっと一緒だったのに……」
そう言い、ユウキはジト目で見てくる。
本当は分かっているけどもこれだけは言っておかないと納得出来ない。ごめんなさい、性別詐欺だなんて疑って。
「それではチュートリアルを終了する。諸君らの健闘を祈る」
茅場が言い放つと周りは一斉に騒ぎ始める。
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