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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第19話『会得』
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部長と副部長の口喧嘩。もう一触即発だ。


「あぁ面倒くせ。もう一回やっか?」

「良いじゃない。リベンジマッチってことで」


ちょっとここで戦闘(バトル)始めようとしてない!?
ダメだよ!? 宿崩れちゃうから!!


「弾けろ、冥雷砲」


ついに部長が指鉄砲を構えた。
すると副部長はどこから持ち出したのか、あの太刀を構える。


「ち、ちょっと部長! さすがにここでそれは・・・」


俺の声に部長は反応しない。
そして互いに一歩を踏み出した。


「「はぁっ!!」」

「ちょっと待って!!」


二人が今にも技を発動させようとした瞬間、俺は何とかして仲裁しようと思いきり右手を伸ばした。

すると・・・



ビュオオォォォ!!!



突如、部屋の中を強風が吹き荒れた。
布団や枕が宙に渦巻き、襖がガタガタと悲鳴を上げる。

その突然の事態に部長と副部長、そして部員全員が驚愕する。
二人は喧嘩を止め、辺りを見回したかと思うと、こちらを見た。


「今の・・・お前か…?」


部長の驚き混じりの声が聞こえた。


「え、えっと…」


急な進展に頭が追い付かず、ただ混乱する俺。

今のは・・・風? もしかして俺が起こしたのか?
つまり俺は今、魔術を使ったってことか?


「私もコイツも風属性は使えないし、当然他の奴にも使うことはできない」

「その中で、風属性の能力(アビリティ)、"晴風"を使えるのはお前だけだろ?」


部長らが事細かに説明してくれる。
意味はわかったが、やはり実感がない。
確かに今のは自然の風とは思えない。あっても台風レベルの強風だった。


「俺…かもしれません…」


俺は申し訳ない気持ちで呟いた。
そりゃ部屋をこんな風にしたってのもあるし、何より危険だと思ったからだ。
本来なら喜ぶべきことだが、こんな有様では・・・。


だが、周りの反応は違った。



「おー!! ようやくか!」
「アンタの練習でできるなんて…」
「俺も早く会得しねぇと」
「すげぇな三浦!」
「風がビューって!」
「俺も使いたいな〜」
「おめでとう!」


魔術部全員が俺に称賛の言葉を浴びせる。
俺はそれを呆然と見る他なかった。


「どうした三浦、もっと喜べ!」

「いや喜べって言われても実感が…」


俺は部長の言葉に素直に返した。
今のはホントに俺が使ったみたいたが、実感が無くて無意識で発動させた、みたいな感じだった。
てか誰もこの部屋の惨状は気にしないのね…。

でもどうせなら、もう一回発動のチャンスが欲しい。
そう考えた俺はこう提案した
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