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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十七話 大事なものは敵地に置いてきちゃいけないのです。
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度。敵艦隊が出現すれば、当然同盟側も増援を繰り出して、対応しようとするだろう。穴が開くな」

 と、ベルトラムもうなずく。

「そのすきに、こちらは穴を突破して同盟領に侵入する。問題はエル・ファシル星域に入ってからの事だが、こればかりは向こうの警備部隊の数、展開などの様相がわからない以上、ここで議論していても始まらないだろう」

 と、ラインハルト。

「それはそうですが、少なくとも基本方針はお決めになった方がよろしいのではないでしょうか?」

 レイン・フェリルが提案した。

「フロイレイン・レインの言うことはもっともだ。まず、確認しておくが・・・・」

 ラインハルトは出席者を見まわした。

「今回の我々には時間がないということだ。いつ最新鋭艦が敵に発見されるかわからない状況であり、かつ、敵の領内に長くとどまることほど危険なことはない。隠密行動をして時間を食うのは割に合わない。そこで、できる限り火急的速やかに最短距離を通って、接近し、目的地にたどり着く。これを基本方針とする」

 一同はうなずいた。

■ 巡航艦ザイドリッツ・ドライに戻るシャトルにて
■ アデナウアー艦長
 いや、ラインハルトとキルヒアイスはまた随分と大きくなったものだ。二人を見ているとまるで自分の息子と接しているような気持になる。これはいささか感傷的であったかな。
 残念ながら、私自身はこのような作戦に従事できる器量も体力もない。にもかかわらず、特務を受けてしまったのは、ここまで本艦がそこそこの武勲を建ててきたためだ。だが、それは私の力ではなく、ベルトラム少佐や艦の乗組員みんなの力によるものだ。乗組員たちは張り切っているが、今回の任務は今までの戦闘とはまた色が違うものだ。
 果たして本艦が無事に戻れるか・・・・はなはだ不安なところではある。それに、私自身あまり健康に自信がなくなってきた。ラインハルトは艦長もご壮健でなどと言っておったが、なに、自分の身体は自分が一番よく知っておるのだよ。
 これが私の最後の任務となるだろう。最新鋭艦というが、私にとってはそのようなものはどうでもいい。帝国が重要視すべき最も価値のある一番のものは、ほかならぬ人の命なのだ。兵士、民間人、女、子供、老人、すべての命なのだ。そう、そして今ここにきている乗組員たちも。
 私の命に代えても全員無事に送り返したい。大神オーディンよ、どうか力を与えたまえ。




 3艦は隊列を整え、単縦陣形を取って一路同盟領エル・ファシルを目指して旅立っていった。


 自由惑星同盟 統合作戦本部――
■ シャロン・イーリス大佐
 前回のヘーシュリッヒ・エンチェンの単独航海の際に、私が前線に不在だったのは、痛かったわ。ハーメルン・ツヴァイの時の様に、自ら指揮を取れ
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