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衛宮士郎の新たなる道
第2章 Fate/Fight with me Seriously
第1話 新たなる住人
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 しかも六画―――つまり、二体分。
 今まで気づけなかったのは、令呪が刻まれた時はまだエジソン召喚時の驚愕から抜け出せていない時だったからだ。

 「じゃあ、ホントに・・・聖杯戦争?」
 「残念ながらな。――――それで私が言いたい事はこれからが本題だ」
 「これからが、ですか」
 「ああ。あの2人とも、共通して覚えていない事がある。恐らく召喚される前に2人の霊器が衝突するなどして、その衝撃で自分たちの諸々や聖杯から刷り込まれる英霊としての基本知識などを忘れているのだろう。――――それで私が言いたい肝心な記憶は、聖杯に託す祈りだ」
 「あっ!」

 スカサハに言われて今更に思い出した。
 士郎とは別の道を歩んだエミヤシロウ(可能性の象徴)の様な守護者なら兎も角、他にも例外が無い限り通常は自分の意思で召喚に応じて、自分の祈りを叶える為に聖杯戦争に参加するのだと第二・第三の魔術の師匠たちに教わっていたのだ。

 「通常の聖杯戦争であれば叶えてくれる祈りは一組のみ。故に、その時は覚悟しておけよ」
 「・・・・・・・・・・・・」

 黙る士郎を見て、スカサハは恐らく自分の分とは引き換えにとか考えているだろうなと、全く切り捨てる選択肢を取ら無さそうな姿を容易に想像できて苦笑する。

 「それでも悪い事ばかりでは無いぞ?少なくとも昨夜の事でよかった事が、現時点ではだが二つある」
 「良かった事ですか・・・?」
 「一つは双方がお互いに対して、明確な敵愾心を抱いていない事だ。通常であれば本人たちにその気があるかは問われずに、強制的に敵愾心なるものを刷り込まれている筈だからな」
 「確かに、あの2人にはそんな気は見られませんでした」

 ただ今現在2人は、百代の近くで言い争っている。

 『そもそも男子たる者、短髪が当然であろうが!百歩譲って長髪もありとしても限度がある!!何だその腰など遥かに超えた髪の長さは!私は君を初めて見た時、幼子と見間違たぞ!!』
 『不敬な!汝は中々の眼力と評価していたのにこれとは、その眼は節穴だったようだな!!』

 それを横で見ている百代は驚いた。
 いつの間にかに1人増えた事にも驚いていたが、男だと言う事実にも驚いていた。

 (私も美少女だと思っていた・・・)

 割りと酷い感想を内心で思っている百代をよそに、ますますヒートアップする2人の口論は続いて行く。
 その音量故、士郎もスカサハも気づいたが敢えて無視した。

 「もう一つは通常か、今までにない例外的な事態か、はたまたその枠組みを破壊する程かは知らぬが、聖杯戦争が始まっている事実を確認できている事だ」
 「そう・・・ですね。認識出来でいるか否かでは、別物ですからね」

 士郎は自分が聖杯戦争に知らない内に巻き
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