第29話
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あはは………」
「エステル……!?」
突然崩れ落ちたエステルに気づいたヨシュアは驚いてエステルを見つめた。
「だ、大丈夫……安心したら気が抜けちゃって……よーし……!こうなったら容赦しないわよ〜!徹底的にマークをかけて絶対にとっ捕まえてやるんだから!」
そして気を取り直して立ち上がって嬉しそうに笑顔を浮かべて声をあげたエステルの言葉を聞いたロイド達は冷や汗をかいた。
「おいおい。あの嬢ちゃんも大人気だな………」
「ヨナといい……凄いモテっぷりですね。」
「えっと……あの子はレンちゃんと違って、遊撃士ではないのよね?」
「うん……遊撃士ではないかな。」
「でも、あたしたちにとっては身内同然の大切な子よ。この半年以上……ずっとあの子を追っていたわ。あの子を捕まえて……一緒の”家族”になるために。」
「か、家族……?」
「それは……深い事情がありそうですね。」
エステルの話が気になったロイドとエリィは真剣な表情をした。
「そりゃあもう……すっごく話が込み入ってまして。………クロスベルに来てからはあたしも一通り知っちゃったし……………………」
「ほら、君がそこでヘコたれてどうするのさ。ヘイワース夫妻の情報も集まったし、あの子の心を開かせるんだろう?」
「う、うん……そうよね!」
「ヘイワース夫妻……ハロルドさんたちのことか?」
二人の会話が気になったロイドは真剣な表情で訊ねた。
「えええっ!?なんでロイド君たちがその名前を知ってるワケ!?あたし達、”影の国”でもロイド君にはそこまで話していないわよ!?」
「いや、それはこちらの台詞なんだけど………」
「……どうやら今日の出来事を一通り説明した方が良さそうね。」
そしてロイド達はヘイワース夫妻から請けた頼み――――コリンの捜索の一連の流れを説明した。
「―――そういうわけで、ちょうど君達と入れ違いでユウナは帰って行ったんだけど………ちょ、エステル!?」
事情を説明し終えたロイドは涙を流し始めているエステルに気づくと驚いた。
「あ………や、やだな………どうしてこんな………うぐっ………ひく……うっ………ああああああっ………!」
「エステル………」
「ご、ごめんねヨシュア………それにロイド君達も………でもあたし………何て言ったらいいのかわからなくて………捨てられたんじゃないって………ちゃんと愛されていたんだって………あの子達がやっと………辛くて哀しくて……優しい真実に………ちゃんと向き合うことができて………うううっ………」
「辛くて哀しくて、優しい真実………」
「ハロルドさん達の話か……」
「―――幾つもの哀しい偶然と誤解が
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