第29話
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違いなくあるでしょうね。あのおねえちゃんが善意で、しかも何の見返りもなく”Ms.L”としての自分の伝手を活用してまで”ラインフォルトグループ”が開発している新型の戦術オーブメントをお兄さん達にあげる訳ないじゃない。」
「ええっ!?『”Ms.L”としての自分の伝手を活用してまで』って……それって一体どういう事なの!?」
「まさか………」
ティオの疑問に答えたユウナの話からある驚愕の事実が出てきた事に驚いたエリィは信じられない表情でユウナを見つめ、既にレンが”Ms.L”である事を察したティオは信じられない表情をした。
「ふふっ、それは今も盗み聞きしているおねえちゃんが帰ってきたら聞けばいいんじゃないかしら?」
「へ………」
「『今も盗み聞きしている』って事は……まさか今も小嬢はこの会話を聞いているのかよ!?」
ユウナの指摘にロイドは呆け、ランディは信じられない表情で訊ねた。
「ええ、今は起動しているもの。―――おねえちゃん、聞いているんでしょう?」
ランディの疑問に頷いたユウナはロイドの”ARCUS(アークス)”を通してレンに自分のメッセージを伝え始めた。
〜東クロスベル街道〜
「…………………………」
ユウナがロイドの”ARCUS(アークス)”に声をかける少し前、ロイドの”ARCUS(アークス)”に仕掛けた盗聴器でハロルド達が自分達と別れた真実を聞いていたレンは涙を流して顔を俯かせていた。
「―――おねえちゃん、聞いているんでしょう?」
「……っ。」
その時盗聴器からユウナの声が聞こえ、声を聞いたレンは身体を震わせた。
「あの二人の事は……ユウナ達の誤解だったみたいね。ふふっ、何でも叶える事ができるユウナとおねえちゃんがこんな重大な事を誤解するなんて、どっちもらしくないわね。」
「…………………」
「……”影の国”でおねえちゃん達と別れてからずっと考えて、ロイドお兄さん達のお陰でようやくおねえちゃんに言える事ができたけど……それはいつか落ち着いた場所で会う事があった時にいう事にするわ。それと………――――溜まっていた5年分の誕生日プレゼント、ありがとう。プレゼントを貰ったあの時は頭も混乱していたからどんな気持ちになっていたのか自分でもわからなかったけど………今ならわかるわ。おねえちゃんに誕生日プレゼントを貰えた事はとっても嬉しくて幸せだって。ユウナもいつか必ず”おねえちゃんの妹として”お返しに溜まっていた分のおねえちゃんへの誕生日プレゼントをするから、期待して待っていてね。」
「……っ!」
ユウナの優し気な口調での自分へのメッセージを聞いたレンは再び身体を震わせ
「ふふっ………………”ユウ
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