暁 〜小説投稿サイト〜
メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編  第4話「賭退(チャンス)」Aパート
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
それに会ったばかりの奴を信用して戦車を作って上げる奴が普通居るか?」
「それは、・・・そうですけど」
「それになんの対価も払わずにお願いするなんて失礼な話だろ」
「・・・御尤もです」
天桐はただそう頷くしかなかった。
「確かに正論だな」
加埜もそれに賛同した。
もう二人には何も言えない状況になってしまった。
ただ、黙った正論を言われることだけだった。
すると、アルベルトもそんな空気が嫌になったのか。
「お前、ゲームは好きか?」
と全く別の話題を言い出した。
「え?ゲーム?・・・好きですけど」
天桐は突然の質問にただ答える。
「だろうな。そりゃゲームが嫌いな奴なんかいねーよな」
そう妙なことを言ったアルベルトは天桐に近づき。
「お前に、チャンスをやる」
目の前で仁王立ちした。
「俺とゲームで勝負だ」
「勝負?」
「もし、お前がゲームで勝ったらお前のチームに入って戦車の開発から製造、整備をしてやる。」
「本当ですか?」
「あぁ、本当だ。けど、」
アルベルトは少し目を細め。
「お前が負けたら俺の言うこと何でも聞くよな?ん?」
「え?」
天桐は拍子抜け声を出す。
「そりゃ、そうだ。さっきも言ったろなんの対価も払わずに何かを得ようとかあるか。どうだ?」
アルベルトの言葉に何も返さず、ただ黙りこむだけだった。
「そんな勇気も度胸も覚悟もないなら、さっさと帰りな」
アルベルトはそういうとデスクに戻ろうとする。
「・・・士良、帰ろう。他なら」
加埜は天桐に諦めるように言った。
「・・・ました」
天桐は何かを言った。
「うん?」
アルベルトは振り返る。
「わかりました。勝負しましょう」
天桐はそう言いアルベルトを睨んだ。
「おい」
加埜は驚いて天桐の肩を掴む。
「フッ、そうこなくっちゃな」
そういいアルベルトは窓とは逆方向の壁に向かって歩き出し壁に掛けてある時計をいじる。
カチ
何かの音が鳴った。すると、突然壁の一部が横に動き出した。
壁の一部が無くなると、そこには何かの通路出来ていた。
「じゃあ、始めるか。ゲームを」
アルベルトは入って行くと天桐も立ち上がり後から入った。
「あぁ、クソ。どうなっても知らねーぞ」
加埜も二人を追うしかなかった。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ