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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編  第4話「賭退(チャンス)」Aパート
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陽の光も届かない湿気のある空間。
暗い地下施設内部のある場所が明るくなっている。
そこでは、二人組の男が上を見ながら佇んでいた。
彼らの目の先には、ライトアップされた人が居た。
白衣を着た金髪で眼鏡を掛けた外国人っぽい顔立ちの男がかっこつけたポーズを決めているのだ。
「「・・・」」
天桐と加埜の二人は無言でその男と見るだけだ。
突然の出来事に頭が追いつけていないのか余りの衝撃的な展開で反応に困っているのか。
いや、怪しい家に訪れてそこで危険な目に遭った矢先に、謎の男がいきなり妙な登場の仕方をしたせいで二人は訳が分からないのは当然かも知れない。
今分かっているのは、その男が、自分はアルベルト・四十院(しじゅういん)と名乗っていること。
自分達が訪ねて行った人物と同じ名前だ。
「うん?なんだなんだ、リアクションが無い奴らだな」
男は、二人が自分に対しての反応が薄かったせいか少し不機嫌な顔をしている。
「・・・え?いや」
「だって・・・なぁ」
天桐と加埜は返事に困ったのか狼狽えてしまう。
だが、天桐は気になっていることがあった
(こいつ、さっき。自分がアルベルト・四十院だと言ったな。)
アルベルト・四十院。戦車が手に入るかもしれないと、柴田さんが場所と一緒に教えてくれた相手の名前と同じだ。
だが、本人なのか?
そう、天桐が考えていると、男が動き出し。
「まぁ、いいや。よっと」
床を蹴り、二人の前に着地した。
「なぁ、あんた」
天桐が何かを聞こうとすると。
「こっちだ」
男は天桐の言葉に割り込んだ。
「え?」
「出口はこっちだ。来なよ。それとも、ずっと地下に居る気か?」
男はそう言うと奥の方へと歩いて行く。
二人には、選択の余地はないと思い、付いて行くことになった。


男に付いて行き地下の奥へ少し歩くと階段が現れた。そこを上がって行くと空気が段々濃くなっていった。
階段を最後の段まで登った次は、鉄製のドアがあった。
男はドアを開けると少しだけ明るさがまし空気も濃くなった。
ドアをくぐると照明がついた廊下のような所に出た。
おそらく外で見た家の内部だろうと思われる。
「さぁ、こっちだ」
男は、廊下にある大きなドアを開けて入る。二人はドアのくぐった。
中は広い空間の部屋だった。窓もあり、外の光をレース越しで部屋を明るくしている。また、部屋の中には、いろんな機材やパソコンやコンピューターにモニターと思われるものがたくさんあった。
「さてと」
男は、大きいデスクの前にある大きな革製の回転椅子に座り込んだ。
「そこに掛けな」
男はソファーに指を差した。
天桐達は、言われるがまま座った。
「なぁ、あんた。アルベルトとか名乗ってたが。本当にアルベルト・四十院なのか」
天桐は先程聞きたか
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