暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第91話 サウスの戦い
[6/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
様になって、それに町の外に敵影が無い事もあるが、それでも、町に近いと言う事実は変わりない為、少しは自重してもらいたいものだ。……と、言ったところで変わらないと言える。マリアは兎も角、話し相手がランスだから。

「……いったい何を騒いでるんだ?」

 一応 相手側に聞こえるハズもない距離だからとりあえず ユーリは注意する事なく近づいた。ランスは 色々とアレ(・・)だが、引き寄せたトラブルを自力で対処するだけの力は持っているから、更に複雑。
 ランスをよく知っているいつものメンバーは勿論、日が浅くとも、リーザス側で、よくわかっているのは ハウレーンだったりする。

「あ、ユーリさんっ! 訊いてよ、ランスってば、無茶な事を……!」
「そうよ! そんな真似して、折角かなみが町の人達を避難させようとしてるのに!」

 志津香も聞いていたらしく、憤怒していた。
 ランスが無茶を言うのは通常運転だ、と思えるが、状況が状況だから一応聞くユーリ。奇抜な発想で、潜り抜けてきた実績もあるのだから。

「がははは。オレ様の作戦は完璧なのだ」
「はいはい。判ったから、訊かせろって。マリアと志津香の2人だけにだったら、心許いだろ? ランスが言う《完璧》な作戦」

 ため息を吐きつつそういうと、ランスは高らかな説明、作戦のすべてを訊いた。

 ―――――。

「…………」

 通常であれば、確かに無茶だ。無茶を通り越している。
 かなみに任せた住人の誘導が上手くいけば――住人の皆は 大丈夫かもしれないが、町そのもの(・・・・・)が危険を被る可能性が高い、と言うか めちゃくちゃ危険だ。

「ユーリも何とか言ってよ! 相手も倒せるかもしれないけど、私達だって同じ運命辿るかもしれないわ!」

 志津香がそう言う。
 それを訊いてもランスは曲げない。

「馬鹿者。必ずやるとは言ってないわ。する必要がなければしない。あくまで合図をしたら、だ」
「………ふむ」

 ユーリは考える仕草をする。そして 町の地形、形状、構造、説明されたすべてを頭の中で再確認した。

「ちょっと! 何が、『ふむ』よ! まさか、これで行くっていうんじゃ……「少し落ち着け、志津香」っ……」

 興奮状態にある志津香を諫めるユーリ。話を聞いてくれそうにないのは 見た通りなので。

「確かに、ランスらしい強引極まりない手、だが。相手の上を行く策でも。……間違いなく」
「がははは! 流石はオレ様の下僕。素晴らしさがよく分かったな?」
「ってかランス、……それ、自分がやられっ放しが嫌だからだろ、絶対」
「ふんっ!!」

 図星だったのだろうか、一気に鼻息を荒くするランス。
 それを見たユーリは、頭を軽く掻くと――。

「マリア。とりあえず
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ