最終話 刑事として一人の男として
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、それに大和君たちにも頼れない、なら響希が行くしかない」
響希「で、でも…それじゃあ」
弥生「だから、すぐに行ってすぐに捕まえてすぐに戻ってくればいい。ね、だから行ってらっしゃい。あなたにはそれが一番合っているし、すぐに戻ってくるって信じてるから」
そう言って微笑んでいた。正直泣きそうだった。俺は幸せ者だ。
響希「わかった、いつものスーツ…持ってきて良かったな」
弥生「ふふ、そうね」
すぐに着替えた。そして扉に手をかけて。
響希「…行ってきます」
弥生「えぇ、行ってらっしゃい」
扉を開け、誰の静止も聞かず外へと出ていった。
視点変更1時間後
牧師「それでは、これより式を始めます」
教会、神父の前には誰もいない響希はまだ到着していなかった。時間を変えることも出来ずそのまま式を始める事になった。静かにどよめく教会内そして、新婦弥生が入場した。牧師しかいない、その場所へ。式は進み誓の言葉。
牧師「…新郎響希、あなたは新婦弥生が病める時も、健やかなる時も愛を持って生涯支え合う事を誓いますか?」
もちろん、誰の返答も帰ってこなかった。また少しざわつく、神父が次の言葉を発しようした時、扉が開いた。
響希「はぁ…はぁ…誓います。」
教会にいた弥生以外の人が一斉に扉の方に視線を向けた。そこには肩で息をして扉にもたれかかっていて、腕から血を流している響希がいた。一層ざわついたり、響希の方に駆け寄ろとする者がいる中響希は誰にも視線を向けることなく気にもとめず、ある1点を見つめながらそこに向かって歩き出した。そして、弥生の前へと行き向かい合った。そこで初めて弥生は顔を上げ響希の顔を見る。ベールがかけられているが、それがあっても優しく微笑んでいた事がわかった。
響希「こんな格好だし、遅れてごめんな」
弥生「大丈夫、信じてたから、来てくれるって」
牧師「……では、引き続き、新婦弥生、あなたは新郎響希が病める時も、健やかなる時も愛を持って生涯支え合う事を誓いますか?」
弥生「誓います」
牧師「では、指輪の交換を」
響希から弥生へ、弥生から響希への順に指輪が交換され、そのままベールを上げた。
響希「こんな俺を信じてくれてありがとう」ボソッ
一言弥生にしか聞こえないくらいの声で言ってから、2人は誓いのキスをした。
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