暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第37話 運命の鎌と火炎の巨剣
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アスナが絶叫する。
しかし、ユリエールは走る速度を落とさず部屋に向かって駆け寄っていく。
その間にも黄色いカーソルはすうっと左に動き、十字の交差点へ近づいてくる。
このままでは出会い頭にユリエールと衝突してしまう。
もう、あと数秒もない。

「キリト!!」

「わかってる!!」

アスナの左前方を走っていたキリトとその後方を走っていたカゲヤの姿がかき消える。
キリトとカゲヤは瞬間移動にも等しい速さで数メートルの距離を移動し、キリトは背後から右手でユリエールの体を抱きかかえると左手の剣を床石に思い切り突き立て急制動をかけ、十字路のぎりぎり手前で停止する。
カゲヤはキリトを追い越すと、右側通路から出てくるであろう敵にタイミングを合わせ神速スキル突進技《ストレイトライン》を放つ。
直後、ごおぉぉぉっと地響きを立てて巨大な黒い影が横切ると同時にカゲヤの姿もかき消える。

「カゲヤ!?」

キリトはユリエールを下ろすと床に突き刺さった剣を抜き、左の通路に飛び込んでいく。
敵は10メートルほどの距離に浮いていた。
身長2メートル半はあろうかという、ぼろぼろの黒いローブをまとった人型のシルエット。
フードの奥と袖口からのぞく腕には密度のある闇がまとわりつき蠢いていた。
カゲヤはその更に数メートルの距離に倒れていた。
すぐにキリトはカゲヤを助けに行こうとしたが、敵が振り向き暗く沈む顔の奥にある生々しい血管の浮いた眼球と目が合った瞬間、とてつもない悪寒が全身を貫き瞬時にキリトは二刀を構える。

大丈夫……レベル的にはたいしたことないはずだ……

しかし、キリトの思考はカゲヤの言葉によって打ち砕かれた。

「何故90層クラスのモンスターがここにいるんだ……」

「なっ……」

キリトは咄嗟にモンスターを見る。

「なっ……俺の識別スキルでもデータが見えない……」

右手長大な黒い鎌を携える死神めいたモンスターはゆっくりとキリトへ近づいていく。
その奥からはアスナとサキが向かってくる。

「アスナ、今すぐサキと安全エリアの3人を連れてクリスタルで脱出しろ」

「え?」

「こいつ、やばい。俺の識別スキルでもデータが見えない。多分90層クラスのモンスターだ」

アスナとサキは息を呑んで体を強張らせる。
その間にも死神はキリトたちに近づいてくる。

「俺とキリトが時間を稼ぐ!早く逃げろ!!」

カゲヤは叫ぶと死神へ突進していく。
その後ろではアスナとサキが戸惑いながらもキリトに急かされ安全エリアへ向かっていく。
カゲヤは素早く神速スキル《2倍速》を発動すると、さっきと同じ《ストレイトライン》は放ち死神の背中に撃ち込む。
ソードスキルが終わるのと同時にバックステップで死
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