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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十六話その2 対ラインハルト包囲網の形成です。
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女性士官服装はスカートなのだけれど。)。

 勝手知ったるなんとやら。私はなれた手つきでグリンメルスハウゼン子爵爺様とエステルにお茶をいれてやった。

「調子、どう?」

 湯気の立ち上るカップをグリンメルスハウゼン子爵爺様とエステルに渡しながら聞いてみる。

「ええ、おかげさまで皆様に教えていただきながらなんとかやっておりますわ」
「儂としては一日も早く宇宙艦隊か陸戦隊の方に行ってほしかったのじゃが、何しろこれの運動神経がのう・・・・」

 エステルの白い項が赤く染まる。いや、爺様、私やイルーナたちがチートすぎるだけで、ちょっと前までのフツ〜の貴族お嬢様がいきなり陸戦隊や宇宙艦隊の戦闘艦に勤務できるとも思えませんが・・・・。でもね、エステルの実技の等級試験の成績は1級。普通の平均は2級そこそこだから、意外といい方に数えられるのよ。

「大丈夫よエステル。最初っから何でもできる人なんて天才くらいしかいないんだから。爺様もそんなにエステルをいじめないでくださいよ」
「ほっほっほ、いじめておるつもりではないのじゃがなぁ」

 どうだか。どうもグリンメルスハウゼン子爵爺様については、この私でさえいまだに性格を把握できていないという事実。奥歯に物が挟まるような感覚なのよね。
 私がお茶を入れなおそうとしたとき、グリンメルスハウゼン子爵爺様が、エステルにお茶とお菓子を持ってくるように言いつけた。おやおや、何かまたお話があるのかしらね?エステルが部屋から出ていくと、

「それよりもどうかのう。ちと周りが騒々しく、きな臭くなってきておるようじゃが」
「はい。例のB夫人を中心に、『対ラインハルト戦線及び対私の友達イルーナ戦線』が構築中ですよ、おじいさま」
「それはまた物騒なことじゃのう。嫉妬という火の粉が飛び散ると、ろくなことにならんと決まっておるでなぁ・・・」

 前世じゃ私も常々部下たちに言っていたけれど、女の嫉妬ってのは怖いものだって相場が決まってるのよね、特にそれが地位権力のある女だと余計に。

「して、どうするのかな?」
「どうもしません。今のところ様子見です。ちょろちょろとネズミみたいに動き回る癖に、肝心な時は尻尾一つ出さないんですから。よほど逃げ隠れが好き上手なネズミたちだと見えますね」
「ほっほっほ、それはそれは苦労なことじゃのう」

 グリンメルスハウゼン子爵爺様はこっくりこっくりと気持ちよさそうに昼寝を始めた。そんな爺様の寝顔(?)を見ながら私は心の中で呟く。
 ええ、苦労ですとも。でも、私にとってはスリル満点、アドレナリン沸騰中。面白いことになりそうだもの。だからこそ、ここに転生した甲斐があったわけだしね。

 ベーネミュンデ侯爵夫人。皇帝陛下の寵愛を取り戻そうとするあなたの姿には心は動か
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