第19話 ミナリンスキーの想い
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なにか忘れ物?」
「ううん、さっき大地くんのお母さんにごはんたべていきなさいって」
「え!まじか.....俺はいいけど」
少し赤くなった大地くんは「母さん金くれ、行ってくるから」とお金を受け取り玄関を飛び出していった
「廊下にいるのもあれだし、リビングでちょっと待っててね」
大地くんのお母さんに案内されてリビングにやってきた
そんなに広いリビングではないけどやたらでかいソファはふかふかで気持ちよかった
「この家に大地は暮らしてるんだ〜」
そういえば大地のお父さんってどんな人なのかな?
やっぱり顔とか似てるのかな〜
ふふっ...なんかいいな〜
ごとっ
ソファで体勢を変えたときになにか固いものが背中に当たった
「なにかな..これは」
ソファのふかふかのあれ(作者名前知らない)を外して中を確認する
「あれ?これは......」
なにやらアルバムみたいなものだった。
見てはいけないんじゃないか...と思いつつも
大地くんの小さい時の姿も見てみたいと思い、葛藤した末に後者が勝ってしまったので閲覧することにした
「.....ふふっ、大地くん幼いな〜。あ、これは穂乃果ちゃんだ、今と変わらず可愛いね〜♪」
入園式の写真や幼稚園で砂遊びしてたり、お菓子を食べていたり。運動会やプール開きなど....2人の仲睦ましい様子が収められていた
大地くんと穂乃果ちゃん...昔から仲良かったんだよね
大地くんは穂乃果ちゃんの予想だと記憶がないとか前に言ってたし...
私自身も穂乃果ちゃんに言われるまで気づかなかったし
小学校のときいつも穂乃果ちゃんの隣にいた男の子が彼だったなんて....
ちくり........
なにか胸がちくちくするような痛みが起こった
「.....どうしてなの?私は大地くんも穂乃果ちゃんも好きだよ....でも....」
穂乃果ちゃんが羨ましい。
こんなに大地くんの側にいて......
ちくり.........
「あ!それは」
いきなりの声に我に返る
「あ、すいません。なんかソファの中にあったので....」
大地くんのお母さんは見つかってまずいというような微妙な顔つきになる
そんなに見られてダメなものだったのだろうか
「ごめんなさい、すぐにしまいます」
「ねぇことりちゃん」
「なんですか?」
「ことりちゃんは.....大地が記憶無くしているの知ってる?」
大地のお母さんは先程の柔和そうな雰囲気はなくなり、私の顔つきもこわばってしまった。
「前に穂乃果ちゃんに教えてもらいました」
「.....そう」
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