第13話 条件と対立と
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俺は言葉を発する。その言葉には明らかにいつもと違う『なにか』が含まれていた。
「うるせぇっつてんだよ!」
俺の怒声が木霊し、公園で遊んでいた小学生達が俺に注目をする。
「さっきから聞いていればなんだ?ダンスは人に見せられるものではない?誰も惹きつけられないだと?てめぇ何様のつもりなんだよ!!!」
抑えきれなかった。おとなげないと思う。それでも彼女達を否定したコイツが許せなかった。
「彼女達がどんな想いで頑張ってきたのか!どれだけ努力してきたのか知らないくせに上からペラペラペラペラモノ言ってんじゃねぇよ!」
「ええわからないわ。興味がないもの。それに何?努力?努力したからって結果が伴わなければ意味が無いの。だからそれを認めろって無理な話よ」
彼女は至って冷静だった。それが俺の怒りをさらに掻き立てる
「結果だぁ?結果ならあるさ。てめぇだってアイドルのサイトくらい見てんだろ?」
「さぁ.....さっきも言ったでしょ。興味がないって」
「ふざけてんじゃねぇよ!じゃあてめぇは何なんだよ。彼女達の行動を事あるごとに否定して!しかもそこには自分の感情しかねぇ、さらには生徒会長としての権力でコイツらに圧力かけて行動を制限して!てめぇはここで何してんだよ!!」
「っ!!」
「大地!それ以上はもうやめてください」
海未が俺を止めに入るも理性がぶっとんだ俺には何も聞こえない
「それに!今のアンタよりは彼女達の方がまともにやってるよ!」
「なんですって?」
さすがの絢瀬会長も淡々とした口調に苛立ちを覚えた。
「それはどういうことよ」
「言葉通りだよ、確かにてめぇの言う通り彼女達のダンスも歌も下手くそだ。俺も指導しててよく思うよ。そこは認める...だがな!だからといっててめぇが口出すことじゃないんだよ!彼女達はちゃんと自分たちでやりたいことを見つけてそれを成し遂げようと頑張ってるんだよ!俺は彼女達のダンスに魅了された!歌に魅了された!前に進んでいく彼女達に魅了された!!だからそれを頭っから否定するてめぇを許さない」
「........」
「でけぇ口叩いてばかりのてめぇのどこに彼女達を否定する要素が--」
「うるさいわねっ!!!!!!!」
絢瀬会長の悲痛な叫びと共に
パンッッッッッ!!!!!!
破裂音が聞こえた
自分の頬を絢瀬会長に叩かれたと気づいたのは絢瀬会長が涙を零しながら俺のことを見ている時だった。
「私は.......あなたにそんなことを言われたくない!あなたに.....私がどんな気持ちでやってきたのか何も知らないく
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