第23話
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げるわ♪」
「それはともかく………その隠されたデータも見れるか?」
「ええ、お茶のこさいさいです。」
そしてティオが端末を操作すると項目に”黒の競売会”が追加された。
「!!これは………」
「”黒の競売会”………!?」
「エステルちゃんたちが言ってた例のイベントってやつか。ハハ、あのガキ、洒落たマネをすんじゃねーか。」
(うふふ、まさか存在の名前を知って僅か一日でここまで辿り着くなんてね。)
項目を見たロイドとエリィは目を見開き、ランディは苦笑し、レンは感心した様子でロイド達を見回した。
「………どうやら本当に存在するイベントのようですね。それもルバーチェ絡みですか。」
「ああ………怪しいとは思ってたけど。よし―――とにかく見てみるか。」
―――黒の競売会――――
毎年、創立記念祭最終日にルバーチェが開催しているオークション。保養地ミシェラムにあるハルトマン議長の大邸宅を借り切って開催されている。出品される品は一流のものばかりだが盗品や賄賂・脱税・横流しなどに関連する美術品・絵画・宝飾品であることが多い。また、クロスベルのみならず周辺諸国の貴族や資産家が多く招待され、裏の社交界的な催しとしても機能している。ルバーチェにとっては重要な収入源であり、ハルトマン議長にとっては各国の有力者と繋がりを持つ絶好の場となっているようだ。なお、オークション会場の警備はルバーチェの構成員が厳重に行っており、”金の薔薇”が刻まれた招待カードが無い限り、中に入る事は出来ないらしい。
「こ、これは………!?」
「し、信じられない………そんなものが毎年開かれていたなんて………」
情報を見たロイドとエリィは驚き
「でも、ちょっとおかしいです。秘密にしている割にはかなり大規模な催しですけど………」
「まあ、そんな動きがあれば、警察もそうだけど当然マスコミにも感づかれでしょうね。」
ティオとレンはそれぞれ疑問に思った事を口にし
「いや、警察やマスコミには厳重に規制がかかってんだろ。でもなけりゃ、こんなモンが表沙汰にならねぇわけがねぇ。」
二人の疑問にランディが答えたその時
「―――その通りだ。」
「!?」
聞き覚えのある声が聞こえ、声を聞いて驚いたロイドが仲間達と共に振り返るとそこにはセルゲイがいた。
「課長………」
「お、お疲れ様です。」
「やれやれ………まさか自力でそこまで辿り着いちまうとはな。まあいい、ここじゃなんだ。そっちの部屋で一通り話してやろう。」
そしてロイド達はセルゲイに促され、課長室で説明を受けた。
「――
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