外伝1 国別対抗戦予選リーグ編 1話
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今の時代なら自分の弟分がそれの代表格だろう。
だが、中途半端でそれに似たり寄ったりのスタイルが多いならば個性もへったくれもない。中途半端なものじゃ人を熱くさせることはできない。
「どうせやるなら昔のてきどさんみたいに徹底すれば面白いんですけどね。あれじゃ劣化とか模造品、ううん、今だったらキーチの格下もいいところじゃないですか」
中途半端なスタイルでも勝てるならアリかもしれないが、アヤネから言わせてもらえれば技術だけとしか言えないし、もっと言えばメンタルも経験も情熱も足りない。そんなんでトップクラスの連中に勝てるとは到底思えないし直対したら自分も負けないだろう。
「……もう、なんでてきどさんやいっちーさん負けちゃったのー? このままだと対抗戦の団体メンバー、面白くないじゃない」
「……あいつらも大分年齢食ったからなあ。流石に1次予選から勝ち上がっても2次予選リーグも勝ち残るだけの体力はないでしょ。2つの予選合わせれば40試合以上続くし、1次予選の敗者復活からだったらマックスで倍近い本数こなさないといけないしね」
「まぁ、それはしょうがないんですけどね。でも、このままだと私たち『3人』除けば技術だけの2流(いっぱん)が代表を占めることになりますよ」
そんなんで海外の代表に勝てるはずがない。ただでさえ、ここ数年海外勢に優勝カップを独占されそうになっている。
―――いや、まあ良くはないけど最悪優勝カップを譲ってもいいけどさ。
初めての国別対抗戦で盛り上がっているのに、格闘ゲームの聖地である日本勢が観客を燃え上がらせることが出来ないというのは流石にいただけない。そういう意味ではベテランのプレイヤーに勝ち上がって欲しかった。
―――あの人たちならどんな結果になろうとも面白い、熱いプレイングが出来るのに。
「ところでアヤネちゃん? 今『3人』って言ったけどまだ2人しか決まってないけど。後1人は結果を見なくても分かるの?」
その言葉にアヤネは笑う。
「当然です。アレの対戦相手はかの天才が相手ですけど、私はあの子の勝利を微塵も疑ってはいませんよ」
「……まぁ、俺も鬼一とは組んで見たかったから勝って欲しいけどさ。というか今あいつどこにいるの?」
そこまで話してまったく同じタイミングで2人の携帯にメールを知らせるバイブレーションが起動。
「……っとメール。会社ですかね?」
「かもしれないね」
2人そろって携帯のメールボックスを開きメールを確認。
そして、そのメールを見て2人は。
「……どういうことだと思います。これ?」
「……少なくとも言えるのは警察と会社に伝えないといけない、ってことだね。鬼一が悪ふざけでこんなもんを送るとは到底考え
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