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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第53話:命短し恋せよ乙女。淡き色した桜の如く。
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絵の達人に間近で接し、その技能を得られる貴重な時間。
そして何より、格好いいウルフさんと語り合える大切な時間。
彼はエリート中のエリートだし、冴えない平民の私とでは釣り合うはずの無い男性。
だから私の気持ちは仕舞い込むしかない……でも、だからこそ彼と絵の事で共有出来るこの時間は失う訳にはいかないの。
今日も何時もの様に準備を終えると、何の迷いも無くグランバニアのスタジアム近辺を描き上げていく。
私の描いているグランバニア城も大分出来上がってきた。
完成した絵を一番に見せるのは勿論ウルフさん?
そんな事を考えながらウルフさんに見取れていると、
「あの……今日、午後は暇ですか?」
と、突然質問された。
「え? あ……ご、午後ですか!?」
作画作業の手を止めて彼に見取れてた為、しどろもどろになる私。
ま、真面目に絵を描かなきゃ嫌われてしまうわ。
「もし宜しければ、ピクトルさんの部屋に行ってみたいんですけど……ダメですか?」
な、何で!? 何で私の部屋に来たいの??
え、何? 如何いう事!? ウルフさんが私の部屋に来たいって如何いう事!??
「ダ、ダメっすよね! そりゃダメに決「全然大丈夫です!」
断る事なんて出来ないわ!
ウルフさんが私の……一人暮らしの女の部屋に来たいって事は、それはつまりアレよね!?
若い男と女が一つの部屋で……ってやつよね!
アレがアレしてアレになっちゃうのよね!?
こんなチャンスを断る事は出来ない。
ウルフさんとの仲を進展させる絶好のチャンスなのだから!
それに断って嫌われたくないわ。
ウルフさん的には私の部屋へ行って絵の事をゆっくり語り合いたいだけかもしれないし……
そうよね。
いきなり部屋に来てアレなんて事は無いだろうから、取り敢えず有り合わせで昼食を振る舞いましょう。
だから今日アレしなくても、大きな進展があったとして受け入れるべきよ!
来週からは、午前中は丘の上で作画作業して、午後は私の部屋で……って、流れになるかも。
どうしよう……私、アレは初めてなのよ。
でもウルフさんは慣れてそう……格好いいしモテそうだもんね。
大丈夫……ウルフさんに如何な過去があろうと、私は今のウルフさんが好きなのだから!
ピクトルSIDE END
(グランバニア城下・高等学校学生寮)
ウルフSIDE
「少し待ってて下さいね。お腹空いてるでしょうけど、今出来上がりますから」
「お、お構いなく……」
ピクトルさんの部屋の居間で、語尾を弱々しく返答するヘタレ男が存在する。俺の事だけど何か?
何故こうなった?
彼女は俺の事を“シロウトに毛が生えた程度の画家”としか見てないはず。
自身の作画作業に付き合わさせる事で、
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