第20話
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ればいいじゃない!」
スキンヘッドの大男――――テスタメンツのサブリーダーであるアッバスの説明を聞いて一瞬納得しかけたエステルだったが状況をすぐに思い出して、ヴァルド達を睨んで指摘した。
「ハッ、そんなのは俺らの勝手だ。しかしてめえ………遊撃士だか何だか知らねぇが随分と偉そうなクチを叩きやがるな。調子に乗ってんじゃねえのか、アア?」
「あのね………調子に乗ってるのはあなた達でしょ。あたしは常識的なことを言ってるだけじゃない。」
「このアマ………どうやら少しばかり痛い目に遭いたいらしいな?そこの黒髪の野郎と一緒に可愛がってやってもいいんだぜ……?」
エステルの指摘が頭に来たヴァルドはエステルの正面に来て、エステルを睨んだ。
「う、うーん………ヨシュア、どうしよう?」
「まあ、周りの目もあるし。あまり大人気ない事はしない方がいいと思うけどね。」
「やっぱり?」
「てめえら………何ブツクサ言ってやがる!この”鬼砕き”のヴァルド・ヴァレス様が恐くねえのか!?」
エステルとヨシュアの会話を聞いていたヴァルドは2人を睨んで怒鳴ったその時
「―――やめときなよ、ヴァルド。そのお姉さん、武術込みだったらたぶん君より強いよ?」
ワジが3人に近づいてヴァルドに忠告した。
「なにぃ………!?」
「へえ、わかるんだ?」
忠告を聞いたヴァルドが驚いている中、自分の強さを悟ったワジをエステルは不敵な笑みを浮かべて見つめた。
「何となく、だけどね。そちらのお兄さんは実力的には更に上なのかな?」
「はは………まだまだ修行中の身だけどね。」
「むー……ヨシュアの方が上っていうのは確かにそうなんだけど……決めつけられると、それはそれでちょっと納得行かないわねぇ。」
「まあまあ、遊撃士の仕事は何も戦闘だけじゃないんだし。」
「ククク………こんな小娘が俺より上だと?ハッ………だったら証明してみせろや!」
ワジの推測を聞いて不満そうにしているエステルをヨシュアが苦笑しながら宥めていると、自分の事を置いて呑気に会話している二人の様子が気に障ったのかヴァルドは怒りの表情でエステルの肩を掴んだ。
「エステル………」
「大丈夫、任せて………せーの!」
そしてヨシュアの言葉にエステルは頷いた後、掴まれたヴァルドの腕を逆に掴んで地面に叩きつけた!
「あ”………?」
地面に叩きつけられたヴァルドは呆けた様子で起き上がり
「ほら、言わんこっちゃない。」
ワジは呆れた表情で溜息を吐いた。
「ヴァ、ヴァルドさんが!?」
「な、なんだあの娘………!?」
「すごい………!」
「あれが遊撃士………
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