第十四話 表に出てきてその五
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「男の人と女の人を分ける」
「やっぱりそうだよね、じゃあ僕も」
「結婚したら」
「その時はだね」
「赤ちゃんを産むのよ」
「僕が誰かの赤ちゃんを産むんだね」
「他にも色々な違いがあるから」
女になればというのだ。
「色々と勉強しておいてね」
「わかったよ、それじゃあね」
「女の人の身体のことをね」
「そうするね」
「それと結婚の相手は」
優子は優花にさらに言った。
「絶対に信頼出来る人と結婚することよ」
「絶対にだね」
「そう、優花の過去を知っても受け入れてくれて」
そしてとだ、優子は言葉を続けた。
「秘密にしてくれる」
「そうした人だね」
「姉さんも同じよ」
「姉さんも?」
「貴方のことを受け入れて守ってくれる」
「そうした人となんだ」
「姉さんも結婚するわ」
将来は、というのだ。
「今の相手はそうした人だから」
「信用出来るんだね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「だから安心してるわ」
「そして僕も」
「そう、信頼出来る人と結婚して」
「家庭を持つべきなんだね」
「そう、ただ貴方の身体のことだけじゃなくて」
「僕の?」
「結婚はお互いを知っていて信頼し合える人でないと」
それこそというのだ。
「出来ないわ」
「そうなんだね、結婚は」
「さもないとやっていけるものじゃないわ」
「そうじゃないとよくないよね」
「そうした家庭もあるでしょ」
「うん、喧嘩ばかりとか暴力とかね」
「そうした家庭はね」
それこそというのだ。
「不幸としか言い様がないわね」
「男の人でね」
「女の人もだけれどね」
「悪い人がいるでしょ」
「どうしてもっていう人がね」
「そうした人とは結婚したら」
「不幸になるんだね」
「交際してもね」
結婚程ではないがこちらもというのだ。
「よくないわよ」
「悪い人とは」
「このこともよく言われてるけれど」
また前置きを置いてだ、優子は話した。
「人は顔やルックスで見ないことよ」
「心だよね」
「幾ら顔がよくても悪人だとね」
「よくないよね」
「最初顔がよくても生き方は顔にも出るから」
「人相や目の光がだね」
「変わるから」
このよく言われていることもだ、優子は優花に話した。これもまた人生において非常に重要なことと思うが故にだ。
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