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ありがとう!(V完結編)
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ラブに、所属していた。彼女も寺岡補佐役が、野生動物公園のフロント係として雇った。野生動物公園には、海外からの来園者も多数いた。語学に堪能な彼女に取って、フロント係は適任だった。建一は「あの時は、色々とお世話に成りました」と、言って手を振って返した。「俺も馬に乗りたいな」と、建一が言ったら、ドルジが馬上から「モンゴル人は、子供から殆ど、乗馬が出来ます。私が今度、町長さんに、馬の乗り方を教えます。私の四股名(しこな)は、親方が、草原児(そうげんじ)と、付けてくれました。やはり、私は、相撲取りよりも、馬の方が、合っています。彼女の君が代も、出来ました。今、私は幸せで一杯です。町長さん、有難う御座います」と、言った。今度は、君が代が「私の名前、変わって、いるでしょう。亡くなったお爺ちゃんが、付けたの。[国歌が聞こえる度に、私を思い出すから良い]と、言っていた。幼い頃は、嫌だったけど、今は好きです。日本人として、恥ずかしい行動は取れない、と云う、自覚に繋がります。大相撲の千秋楽でも、演奏しています。私、スー嬢です。ドルジとは、彼の相撲部屋で知り合いました。お互いに、馬が好きだったので、意気投合しました。私、ドルジと婚約しました。建一さん、職場内恋愛は駄目ですか?え、へ、へ・・・。でも、ドルジは、私より馬の方に、優しいです。少し、嫉妬しています。でも、彼の事、愛しています」と言って、馬上でドルジの頬に、キスをした。その愛くるしい君が代は、何処となく、ブッリコに幸世に似ていた。「建一さん、私達の結婚式で、仲人に成って貰えますか?」と、君が代が言った。「もちろん、了解です」と、建一が返した。[国と国との、絆に繋がる恋愛だ]と思い、建一は嬉しかった。
モンタは、町のイメージキャラクターに成り、名誉町民にも成った。それは、縫い包みの中に、人間が納まったキャラクターとは異なり、生身の猿の、キャラクターだった。建一は二期、町長を務め、行動を共にした矢部秘書課長に、席を譲り退職した。最後の日、庁舎の職員が全員、玄関に集まり「町長、有難う御座いました」と、涙を混じえ言った。次期町長の矢部秘書課長が、建一の両手を握り「早川町長から、今まで教わって無い事を、沢山、教えて貰いました。本当に、有難う御座いました」と、号泣して言った。帰り際に、矢部秘書課長が「町長に、見せたい物が有ります。次の日曜日に、家族と村人達で、谷川の吊り橋に来て下さい」と、言った。建一は意図不明の侭「分かりました」と、答えた。彼は「アリガトウを、一杯貰って下さい」と、言い残し、作業着姿で、白色の軽トラックに乗って、町役場を後にした。
自宅では、総一郎・幸世・揺子・モンタは元より、トヨ婆ちゃん・一枝・健太・真喜と集落全員が、涙を流し出迎え「ご苦労さん、ご苦労さん」と、言って、建一の労を労った。数種類の野生動物も、集まっ
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