貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
[13/38]
[1]次 [9]前 最後 最初
分との、格の違いを痛感する様に、なっていた。帰宅し、深夜、二人は平の部屋にいた。旅行から帰って、彼女の様子が、普通でないのを、平は察していたが、旅の疲れだと思い、余り、気に停めていなかった。ハーモニーの優しさは、多忙な平の、唯一の癒しの対象になっていた。平は、時折、ハーモニーの小麦色の裸体を鑑賞するが、好きだった。自分の大切な美術品を、見る心境であった。画家でも写真家でも、美を探究するのは、人間の本能だと考えていた。平は、彼女を部屋の座卓の上に寝かした。「恥ずかしい」と、ハーモニーが小声で囁いた。平にとって、その言葉は、とても刺激的だった。美しさを堪能してから、愛の交歓をした。ハーモニーが何時もの「良かった?」の言葉を、言わなかった。平が「如何したの?」と、聞くと、彼女は、沈んだ声で「平は、お金持ちで、日本にも、フィリピンにも、会社を一杯持って居るでしょう。平は、ハーモニーに、何でも、一杯してくれる。でも、ハーモニーは肌も黒く、平にプレゼント出来るのは、何も無い。お金持ちで、学問の或る女性は一杯いるよ。私みたいな、貧乏で学問の無い女は、平と、釣り合いが取れないよ」と、言った。平は「別れようか?」と、言った。ハーモニーが、涙ぐんで、首を横に振った。平が「ハーモニーが大好きだ。優しい処、恥かしがる処、大好きだ。ハーモニーの小麦色の体も大好きだ。でも、俺は優しい心が無く、恥じらい精神が無い女性は、大嫌いだ。ハーモニーは、両方の心を、全て持って居る。だから大好きだ。ハーモニーの手の甲に、平の文字が有る。蛍のペンダントを、首に掛けて上げたよ。腕と乳房の同じ二か所に、キスマークを付けてある。ハーモニーは、俺の宝物だ。一生、俺の傍に居て欲しい」と、言った。ハーモニーは「ハーモニーで良いの?ハーモニーで良いの?ハーモニーで良いの?本当に?本当に?」と、念を押すかの様に聞いた。平が大きく頷くと、ハーモニーは「有難う。ハーモニー、最高に幸せ。平、大好き」と、涙ぐみながら言い、平に抱き付いて、眠ってしまった。暫くして、ハーモニーが目を開き「本当に良いの?本当に良いの?」と、確認した。平が、再度頷くと、彼女は、嬉しそうに「有難う。私、恥ずかしいけど、もう一度、ハーモニーの体、見る?」と、言い、「今夜は寒く、もう遅いから、今度」と、平が答えた。ハーモニー「話しても、良い?」と、言い、平が頷くと、彼女は「始めて、ハーモニーがコンドミニアムに行った日、平が、侵したでしょう。ハーモニーは、平が、とても怖かったよ。そして、平が、コンドミニアムに閉じ込めたでしょう。私、何度も逃げようと思った。でも、納戸の中のミスター蛍(Mr. Firefly)を見て、考えが変わったの。平が、私を奪わなければ、今、ここに居ないよね。今は、平に感謝しているの。神様が、監禁して私を奪う様に促して(うながして)くれて
[1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ