貴方の背中に、I LOVE YOU(後編)
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いで)いると、アキが来て、笑いながらリベルにタガログ語で「イカウ,カ パロパロ(貴方は浮気者)」と、言った。三人はビックリ仰天した。夕子の話に寄ると、アキは、午前中に町の書店に行き、英会話の本と、タガログ語の本と、英和・和英兼用の辞書を買い込んで来て、自分の部屋で勉強していた様だ。先程のタガログ語は、覚えたての、タガログ語だった。アキの機嫌が直っていた。アキの部屋で、何時もの様にリベルとアキが、イチャツイテいた。
翌日も、平とハーモニーとリベルは、本社に出社した。アキも、同行をせがんだが、今日は、名古屋と大阪のGIEMON(義衛門)ショップに行く予定で、日帰りは無理かも知れないので、平は、アキの同行を認めなかった。昨日の幹部社員が、前日の不手際を反省して、ガイド旗(ガイドが、旅行客の引率に使う旗)を、作って来た。彼の仕事は、GIEMON(義衛門)でのデザイナーだった。旗は、GIEMON(義衛門)のロゴマークが入った赤い布で出来ていて、Tシャツの布はしを使って、夜なべして作成したそうだ。平には、取引先からの面談の上に、久しぶりの平の出社を耳にした全国の地区責任者から「専務に会って、指示を仰ぎたい」と、言う要望が集まっていた。平は、社員の自主性を尊重したが、社員は、平の的確な判断力に、頼る癖が付いていた。GIEMON(義衛門)ショップは、今や、全国の主要都市に拡大し、店舗数は1000件に迫る勢いだった。平は、本日も予定を、変更せざるを得なかった。ゆえに、昨日の幹部社員に、ハーモニーとリベルの名古屋と大阪のGIEMON(義衛門)ショップへの視察の付添を、任せる事になった。新幹線のホームで幹部社員は、GIEMON(義衛門)ガイド旗を頭上に掲げ、ハーモニーとリベルの迷子防止に、役立った。フィリピンには、高速鉄道は無かったので、ハーモニーとリベルは、新幹線の美しさ・大きさ・速さに、魅せられていた。幹部社員は、昨夜のガイド旗作りで、眠っておらず、座席に座ると即、眠ってしまった。三人は、先ず、名古屋の栄や、名古屋駅前のGIEMON(義衛門)ショップに立寄り、名古屋城にも行った。その日の夕方、大阪に着き、道頓堀で食事を摂り、大阪市内の心斎橋のホテルに泊まった。翌日は、難波と梅田のGIEMON(義衛門)ショップを回り、大阪城にも行った。そして、新大阪駅から新幹線に乗り、夜には、東京の本社に戻って来た。リベルは平に、「GIEMON(義衛門)ショップの客数の多さに驚いた。城の外観は美しいが、城の中に入ると、コンクリートのビル造りで落胆した。新幹線から見た富士山は、壮大で美しかった」と、旅の土産話を上機嫌で語った。一方、ハーモニーは、沈んだ表情だった。彼女にとって、日本に来て以来、驚きの連続であった。ハーモニーは、平の、途轍もないスケールの大きさと偉大さに、驚嘆し、自
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