33話 所業の残骸 3.2
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お前たちは良い線まではいくだろう。しかしそれは道徳的、倫理的な部分で彼の政治的地位を覆す事はできない」
セイラはカイの胸ぐらより手を放した。カイは乱れた衣服を整えた。
「オレは世界が柔軟に動く方を選ぶ。その上ではティターンズもエゥーゴも凝り固まり過ぎなんだよ」
イセリナは「じゃあ貴方はどうすればいいのと言うの!一ジャーナリストが中立的にものだけ言って、主張がないなんて、世界について無責任じゃない!」とカイを責め立てたが、カイはその発言を容赦なく切り捨てた。
「・・・貴方がた一人が人類全体の総意ではない。貴方がたの行動一つ一つが市民すべての人生を左右されることを棚に上げて、貴方がたの使命感は世界全ての責任が持てるのか!」
イセリナはグッと声が詰まった。
「それを貴方がたが打倒できないからと言って、責任という言葉で無責任さを押し付けるんじゃない。相手を見極めて攻めなければ倒せるものも倒せん。為すべき事を為した後にこそ問題がある。エゥーゴはコリニーが悪党と決めつけている」
セイラがカイの意見に質問した。
「じゃあ、カイは問題の本質でも見えている訳?」
「貴方がたよりはな。どの勢力にしても、どのイデオロギーにせよ、皆統一覇権を求めている。それが戦争の終決であるが到達不可能な平和だ。いいか?古今東西統一国家という形態が何よりもマズいんだ」
「どういうこと?」
「人は千差万別の価値観を持つ。それを認め合え無ければ戦争になる。それを強制するなど無理難題なんだ。多様性を受け入れて人は生き続けていくこと。対話を持ってして許容していくこと。これが人類の目指す平和の形だ。それ以外道が無い。だからティターンズを失脚させても駆逐してはならない。それは恨みの連鎖にしかならない」
イセリナはカイの話に耳を傾けていた。既に感情は沈静していた。
「・・・カイさん、何故私たちの呼びかけに応えたのですか?」
「ああ、それは今述べたことだ。それが大事で、それを覚えていてほしい。さもなくばこれから途方に暮れ、行動の取りようがなくなる。最早勢力でのイザコザをしている状況でなく、互いが共存していくことを考えなければならない。それが今回の議会の目玉だ」
「何故それを私たちに教えるのですか?」
カイは肩を竦めて2人に話した。
「貴方がたの行動したことは無為ではない。ここまで忌み嫌った勢力同士が歩み寄るのだ。前持った話を予備知識としていれておかねば、柔軟性に欠け、混沌に陥るだろうよ」
セイラ、イセリナ共にティターンズとエゥーゴが許容し、共存するということが信じられなかった。
カイは2人が物凄く受け入れ難い顔をしていることを察した。
「互いに償うことが多々あるだろうよ。キレイごとで世渡りは無理難題
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