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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第52話:酒の席だから言える事もある。言わない方が良い場合が多いけど。
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「それにしても、その絵……上手いですね! どなたが描かれたのですか? 御高名な宮廷画家ですか?」
……絵の賞賛? 絵のモチーフの賞賛じゃなくて、絵自体の賞賛?
「ふん。お前に絵画の何が解る!?」
アミーにではなく、絵への賞賛でガッカリしてると、この絵の不機嫌な作者が酒臭い息を振りまいて彼女を批判する。
「サビーネちゃんはぁ、芸術高等学校に通いながらこの店で働いて学費を稼いでるのよぉ」
サビーネちゃんとは絵を賞賛した彼女の事だろう。候のお気に入りの
娘
(
こ
)
が教えてくれた。
偉いなぁ……自ら働いて絵の勉強か。
「嘘吐くんじゃねー。俺は芸術高等学校の全生徒名簿を暗記してるが、“サビーネ”なんて名前の女は居ねーぞ! 騙ってると逮捕すんぞ」
えー、数百人は居るだろう生徒の名前を全部覚えてるの!? 凄ーい!
「ウルポンは馬鹿ですか? 彼女等の名前は源氏名に決まってるでしょ! 本名を言って、馬鹿な客にストーキングされない為に、源氏名を使ってるんだよ」
“源氏名”?
プーサン
(
父さん
)
言う事には意味不明なことが多い。
「本当かよ……俺の記憶力を舐めるなよ」
「あ、あの……私……本名をエウカリスと言います。エウカリス・クラッシーヴィですぅ」
あ、本名言っちゃった。良いのかな?
「エウカリス……あぁ、今年3年になった生徒の中に、そんな名前があったなぁ」
本当に芸術高等学校の生徒なんだ……ってか、ウルフ君もよく覚えてるなぁ。
「良いの、本名言っちゃって? こいつストーカーになるよ」
そう言えば“ストーカー”って何だ?
「なるか馬鹿野郎! おい腐れヒゲメガネ、俺を何だと思ってるんだ!?」
「ま、まぁまぁ落ち着いて。それにしても凄いですねぇウルフさんは。芸術高等学校の生徒名簿を暗記してるなんて……」
「そりゃそうだよクンドー……コイツはね、絵に興味があるんだ。
先刻
(
さっき
)
の殿下の娘さんの絵も、コイツが描いた物なんだから」
「ええぇぇぇ! 凄ーい! ウルフさんって凄いですぅ!!」
「別に……凄くねーよ……」
照れてるのか、ウルフ君はそっぽを向きながらお酒を飲み干した。
あれ……可愛い所もあるんだなぁ。
「そうそう、全然凄くないんだよ。だってさぁ……コイツが芸術高等学校の生徒の名前を覚えたのは、下心アリアリだからね」
「はぁ〜? 何言ってんの腐れヒゲメガネ……俺にどんな下心があるんだよ!?」
ウルフ君はお酒をガブガブ飲みながら、
プーサン
(
父さん
)
の言葉に噛み付いた。
「自分も絵を描くし、芸術高等学校の生徒……特に女生徒の名前を暗記して、ナンパの時に役立ててるんだよ(笑) “やぁ俺ウルフ。絵には詳しいんだぜ。一緒に絵のことを語らないかい……ホテルで”ってな感じかなぁ? きっと教
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