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=戦闘訓練編= イショウセレクト
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 あれからクラスメートと自己紹介をし合ったり、デクくんがコペルニクス的転回をしたり、常闇と仲良くなっていつの間にか葉隠と3人トリオになったり色々とあった。そりゃもう騙り切れないほどに色々とあった。………え?語るの字が違う?そらそうでしょう。だって体力測定終わってからまだ数日だよ?そんなに色々と起きてる訳ないじゃん。

 とはいえ何も変化がない訳でもない。例えば本人曰く「ハデに転んだ」らしい砥爪がボロボロの姿で学校に現れるという事件があった。顔にはバンソーコー、腕には湿布など、極めつけは頭に巻かれた包帯だ。転んだというより交通事故にあったと言われた方がしっくりくる。

「転んだっておま、頭に包帯巻いてますけどぉ!?」
「転んで切った。よくあることだ。俺はうっかりさんだからな」
「絶対嘘だと言いたいけど体力測定の時を思い出すと一概に否定できねえのが辛いな!ドジキャラかっ!」

 体力測定中幾度となくコントロールを誤って自爆寸前の行動をしていた彼にうっかりさんだからと言われてしまうと微妙に否定しづらい部分がある。ただ相澤先生はコントロールとかその辺はデクくん同様厳しく、とっととコントロールしろと注意していたが。

 休み明けでそれなので暴れ馬の『個性』を使いこなすための特訓でもしてたんだろう、と俺は勝手に当たりを付けた。実際問題自分の個性をコントロールできていないのは危険だし、砥爪ほど強力な力なら尚更だ。人命救助が大切になるヒーローが『個性』を暴発させて市民や味方に被害を出すなど笑い話にもならない。
 が、珍しいことにここでかっちゃんこと爆豪がジロリと超悪い目つきで砥爪を睨んだ。

「転んで頭は打つかもしれねぇが、その爪のケガは何だよ。テメェの爪は転んだぐらいで折れねぇだろうが」
「………まぁ、確かに俺の爪は獣の爪に近い硬さだが、折れるときは折れるさ」
「すまし顔で大ボラ吹いてんじゃねえよ端役が……」

 結局爆豪はそれだけ言って不機嫌そうに顔をそらした。この二人、なんか因縁でもあるんだろうか。デクくんあたりにそれとなく探りを入れていたが、お茶を濁された。なお、休み時間にクラスメイト数名に保健室に連行された砥爪はリカバリーガールに相当怒られたそうだ。


 他にも、顔を見せていなかった「付母神つくも」ちゃんがインフルから回復して教室にやってきたりした。付母神ちゃんは……なんというか、その、可愛いけど女の子型ロボットだった。厳密にはアンドロイドかもしれないが、顔立ちやスタイルは間違いなく人間なのに近未来的な耳のトンガリパーツや関節パーツがモロに人工物だった。

『3日も遅れて学校に来るなんてあの、その、とても失礼なことかなーなんて思っちゃったりもするんですけど……やっぱり挨拶は大事かなと思って……つ、付母神つくもって
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