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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
雨夜-レイニーナイト-part5/裏切りの代償
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ンジ』でお前の父に化けさせ、軍資金を着服したのだ」
「でたらめだ…でたらめを言うな!」
激情に駆られ、ミシェルはアニエスに向けて剣先を突出し、彼女を刺し殺そうとする。だが、怒りに身を任せた攻撃は、剣のみでここまで突き進んできたアニエスには簡単に避けられる攻撃でしかなかった。
「証人ならいるぞ。その時の事件でリッシュモンに同伴した貴族がいた。それもサイト、お前も会ったことがある男だ」
「え?」
いきなり名指しされ、サイトは目を丸くした。
「チュレンヌだ。奴が私の拷問に耐えかねて真実を吐いたのだ」
もう聞くことがないと思っていた名前を聞いて、サイトはぎょっとする。確か、アンタレスを使って街の人たちや魅惑の妖精亭の皆を苦しめてきた悪代官じゃないか。まさか、奴がミシェルの実家の取り潰しの件に関わっていたとは。だがそれだけではなかった。
「チュレンヌが雇ったスクウェアメイジも、ワルドだったことが判明している。奴も若い頃からスクウェアクラスの力を持ったことでグリフォン隊の隊長を務めたほどだからな」
しかも、なんとワルドまで絡んでいたのだという。ミシェルの家が取り潰された正確な年月はいつなのかはわからないが、それでも今よりずっと前のことであるのは予想できる。ただ、それほど以前からワルドが、ルイズが憧れてきた形と大きく外れた男に成り下がっていたとは。
「そうなんだろう、リッシュモン?何せ20年前のダングルテール事件…私の故郷を、新教徒狩りの報奨金狙いで滅ぼしたのだからな。大方、ミシェルのケースも同じだろう?」
推理小説で犯人を名指しするかのように、アニエスはギロッと、ミシェルとサイトの間にいるリッシュモンにに向けて槍のような視線を傾けた。
「嘘だ、嘘に決まってる!!そうでしょう!リッシュモンさ…」
ミシェルは自分の主に向けて、アニエスと剣の押し合いを続けたまま問いかけた。信じられるはずもない。自分を救ってくれたはずの人が、自分や父親を嵌めた元凶だなんて思いたいはずがない。
アニエスが嘘をついている、そう思うことで揺さぶられる心を固めようとする。

だが次の瞬間、誰よりも彼女にとって信じられない現実が待ち受けていた。

ニヤリ…

下卑た笑みを浮かべた悪魔の微笑と共に、人間の欲望のごとく渦巻く灼熱の炎が、アニエスとミシェルに向けて襲いかかった。雨の中でも、その身に触れる雨粒さえも蒸発させるほどの炎が彼女たちに一直線に向かっていく。
「アニエスさん!ミシェルさん!!」
手に握っていたデルフを持って、いち早くサイトが駆けだす。 二人の前に立ち、彼はデルフで縦一直線に、彼女たちに襲いかかってきた炎を切り伏せる。切り裂かれた炎は、そのままデルフの刀身に吸い込まれていった。
「な、何!?わしの炎が…!?」
それを見たリッシュモンが声を漏ら
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