暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
雨夜-レイニーナイト-part5/裏切りの代償
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貴様らに何ができる?」
逆にリッシュモンも、強気な姿勢を崩さないサイトとアニエスを見て苛立ちを募らせる。
「その気になればこの町を跡形もなく消し去り、そしてあの炎の巨人も殺してしまえるのだぞ?どうやら貴様らは、あの巨人のことをよく知っておるようだならな」
「く…」
ゾアムルチという絶対的な盾と剣を手にしたリッシュモンに、変身能力を失っている今のサイトに勝ち目はなかった。
「はっはっは!残念だったな!!わしの野望は、もはや何人たりとも止めることは出来ぬ!」
トリステイン人である以上、自分がウルトラマンに守られてたことにまったく恩義も感じず、自分の富を得ることばかりを考え、自分の引き込んた部下さえも貶める。
まるで…サイトに強引なインタビューを申し込んできた…。
(あのくそったれジャーナリストを思い出すぜ…)
(くそ…リッシュモンめ)
ミシェルへの仕打ちに対するもの。故郷を奪い挙句の果てに自国さえも地獄に変えてしまおうとするもの。
二人はどれほど数えても足りない罪を重ねておきながら全く反省も悔い改めもしない、侵略者に勝るとも劣らない邪悪さを持つリッシュモンへの怒りを燃え上がらせる。だがゾアムルチの前では、今の二人は無力だった。すぐに殺されてもおかしくない状況、絶体絶命のピンチだ。
サイトは自分の中にいるゼロに解決策が何かないかを尋ねる。
『ゼロ、何か手はないのか!?』
『だめだ…あの爺、腐っても只者のメイジじゃねえ。こっちの指先の動きさえも見逃そうともしちゃいない』
リッシュモンは今、サイトとアニエスの動きをしっかり観察していた。自分の手口に勘付いた者を証拠もろとも闇に葬り去ってきたほどだ。あらゆる手口で権力争いに打ち勝ってきた彼はかなり用心深くもあった。
アニエスもそれに気づいていた。
(できればサイトだけでもここから逃がしておきたかったが…)
そう思っていたが、リッシュモンはサイトに対しても明確な殺意を見せている。逃げた瞬間に背中ががら空きになった彼を魔法やら怪獣の攻撃やらで抹殺しにかかるに違いない。
『こうなったら…できれば避けたかったが一つしかないな』
『何かあるのか!?』
殺気の口ぶりからしてもう決定打はないと思っていた。だがゼロはまだ何か策があるという。サイトはゼロの話に耳を傾ける。
『ウルトラ念力だ。それしかねぇ』
『念力…でもそれって確か…』
サイトはゼロと一体化しているから、ゼロのいうウルトラ念力について思うところに気付いていた。
ウルトラ念力…それはウルトラマンとして誕生した者、ウルトラマンと一体化した者が使用できる特殊な超能力。それは物体を浮かしたり、物体を破壊することも可能。怪獣の動きを封じることもできる。ただ、これには重いリスクがあった。それは使用する頻度が多かったり、用途の難易度が高け
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