暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
雨夜-レイニーナイト-part5/裏切りの代償
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「ぬぅ…またしても、邪魔が入るか」
それを見てリッシュモンはまた邪魔が入ったことに顔を歪ませた。だがなんとしても逃げ切らなければ。目の前の下賤な二人組をしのがなければ。
「グレン…」
一方でサイトは、久しぶりに見たグレンを見て、ある懸念を抱いた。
雨の中という悪条件下での戦い。炎そのものである彼にとって…。


「アアアアアッ!!」
ゾアムルチの口からの破壊光線がグレンに向けて放たれる。それをバック転で回避したグレンだが、もう一発の光線が彼を襲う。二発目も回避したグレンに向かってゾアムルチが向かっていく。ヒレのついた片腕を突き出しグレンを攻撃すると、グレンはその手を掴み、ムルチの脇腹に蹴りを叩き込む。
しかし、思ったほどのダメージがゾアムルチにはなかった。
(だめだ…雨の中じゃ、俺の炎が…!)
やはり雨の中では自分の力が半減される。いくら自分の身にかかってくる雨が彼の体に付着した途端蒸発するとしても、この土砂降りの中だ。小雨程度ならまだしも、この激しい雨の中ではどれほど激しく燃え上がらせようとしても時間がほとんど立たないうちに炎は消えてしまう。
彼の灼熱の体と蒸発した雨の影響で、周囲に恋い水蒸気が発生し、景色が白くなっていった。
「はぁ、はぁ…!!ファイヤあああ!!」
だが、心の炎までは鎮火させるわけにいかない。グレンは根性を入れなおしてゾアムルチに炎の鉄拳をお見舞いし、さらに続けてニーキックと飛び蹴りを食らわせた。だがそれでも、雨のせいでグレンのパワーが半減してしまいゾアムルチにダメージが通らない。ゾアムルチはグレンの腹に膝蹴りを叩き込んで怯ませると、その顔面を思い切りその手のヒレではたきつける。立ち上がることも許さず、片膝を着いたグレンを、脳天からヒレを叩き落としてもう一度ダウンさせた。
「ガハァ!!」
うつぶせに倒れてしまうグレン。さらにゾアムルチは、倒れたグレンの背中を乱暴に踏みつけ始めた。


そしてその一方…サイトたちがリッシュモンと対峙しているときだった。
「ギシャアアア!!」
ジュリオが呼び出したゴモラが、ヤナカーギーとちょうど交戦中だった。ヤナカーギーにエネルギーを吸われ、体力も限界に近づきつつあったゴモラ。
「ゴモラ!!」
それを近くで見ていた、ゴモラの主であるジュリオがゴモラに向かって奮い立たせるように叫んだ。すると、彼の右手に刻まれし『ヴィンダールヴ』のルーンと、彼が握っているネオバトルナイザーが緑色の輝きを放ち始める。
それに呼応し、ゴモラは自分の首を絞めているヤナカーギーの両腕を握りだす。メキメキメキ!!と音を立ててヤナカーギーは悲鳴を上げながら手を放してしまう。
「止めを刺せ!〈超振動波〉だ!」
ジュリオの命令を聞き、ゴモラはヤナカーギーに突進し始めた。そして、ドスッ!と音を
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