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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第51話:酒も料理も高価。でも一番の高価はスマイル。
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しょぉ」
「そうだそうだ、ティミーさんは主役だぞ。一番金持ってる奴が出せ馬鹿野郎!」
どういう訳か、何かを怒っているウルフさんがプーサンにクレームを付けている。
でもプーサンは金持ってないだろうに……

「そっか……一番金持ってる奴かぁ……って事は、宰相に就任する事が確定してるウルフちゃんが払うべきだよね! 僕等みたいな貧乏人じゃなくて、国家の重鎮が支払うべきだよね! ごちそうさまで〜す」
え、宰相になるの!? 宰相って言ったら、国家のナンバー2じゃん!

「ねぇパパぁ〜、“サイショウ”ってなぁに?」
カタクール候の隣に居る娘(お気に入りの娘)が、頭悪そうに宰相の意味を聞く。
「宰相ってのはぁ、この国で王族の次に権力を持ってるヤツってこと」
時と場合に依れば王族よりも権力を握る存在も有り得るのだ。

「うそー? ちょ〜エリートじゃーん!!」
「そうそう、ちょ〜エリート。しかも未だ独身(笑)」
ウルフさんの地位に驚いた女の子に対し、プーサンが楽しそうに追加情報を与えた。

「えー独身なの!?」「格好いいのにぃ!?」「やだぁ〜、どんな()が好み!?」
入店直後はカタクール候に向かってた女の子達の興味が、王子様へと移行したと思ったら既婚者である事がそれとなく判り、若くてイケメンの独身エリートへと移行する。

「何だお前等の、その解りやすい反応は? お前等みたいに金と権力しか見てない女共に、俺が貢ぐと思うなよ。お前等に金をやるくらいなら、札束燃やして暖をとった方が有意義だ。貧相な胸を押し付けるんじゃねー馬鹿」

入店時から機嫌の悪いウルフさんは、女の子達のあからさまな態度に更なる不快感を露わにする。
殿下とカタクール候の表情を見る限り、普段から毒舌を振りまいてる見たいに感じるけど、そんな事判らないキャバ嬢等に浴びせるのは如何なモノだろうか?

「……や、やだぁ〜。ちょークールぅ?」「……わたしぃ、好みのタイプかもぉ〜?」
流石はプロのキャバ嬢だ。
ここでキレて金づるを手放す訳にはいかないのだろう。懸命に好意を寄せるフリしてる。

「わたしぃ、お前等の事がぁ、タイプじゃないんでぇ〜、背中の肉を寄せて盛った偽巨乳を押し付けるの止めてもらえますかぁ〜」
だがウルフさんには効果がなく、彼女等の口調を真似して更なる口撃(こうげき)を浴びせかける。なんでそんなに機嫌が悪いんだろ?

「……ま、まぁまぁ。そ、そんな事よりさ、僕の娘の絵を見てよ! 超可愛いんだよ」
空気の悪さを感じた殿下が、慌てて話題を変えようと懐から手帳サイズの絵を何枚か取り出し、キャバ嬢達に見せ付ける。

「やだ、この絵ちょー上手い!」
数枚在る絵を見た女の子の一人が、本気で絵の上手さに驚いてる。
俺等も見させてもらったが、確か
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