第15話
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、この”銀”ではない。私の名を騙る何者かというわけだ。」
「……やっぱりか。……捜査をしている最中、どうも違和感があったんだ。伝説の凶手……東方人街の魔人……調べて行けば行くほどその存在感は強くなっていった。だが、それに比べて最初の脅迫状は何というか………あまりにコケ脅しな匂いがした。イリアさんがイタズラだと決めつけてしまうくらいに。」
「ふふ……その通り。イリア・プラティエは天才だ。おそらく直感的に、あの脅迫状が本気で自分を狙ったものではないと気付いたのだろう。だが―――ならば何故、あんなものがアルカンシェルに送られたかという話になる。」
ロイドの話を聞いた銀は不敵な笑みを浮かべて答えた。
「そ、その……よくわからないんですけど。それこそアンチあたりのただのイタズラじゃないんですか?」
そこにノエルが自分の考えを口にしたが
「いや、”銀”がこのクロスベルに来ていることを知っている者は限られているんだ。黒月、ルバーチェ、捜査一課、遊撃士協会……あとはその関係者くらいだろう。」
「なるほど……そうなると確かにイタズラって線は無さそうですね。」
ロイドの説明を聞き、溜息を吐いた。
「そう……だが脅迫状一つで、アルカンシェルが新作の公開を中止することはありえない。さらに名指しでイリアを狙うと宣告したことについても不可解だ。その結果、捜査一課の介入を招きイリア周辺の安全に関しては万全の体制が敷かれる事になった。それこそ舞台中に狙われても未然に防げるくらいにな。」
「という事は……脅迫状を送ってこの状況を作り上げることで何か別の狙いを達成した………あるいはこれから達成しようとしている……?」
「その可能性は高いだろう。―――改めてお前達に依頼する。我が名を騙ったその何者かの企みを阻止してもらいたい。」
「なに………!?」
「おいおい。何、ムシのいい事言ってやがる。」
(”改めて”………?何だか一度依頼をしたような言い方ね………確か脅迫状の件で最初に依頼してきたのは”彼女”だったから………――――!うふふ、まだ決めつけるのは早いわね。)
銀の依頼を聞いたロイドは驚き、ランディは目を細め、銀の言葉に引っ掛かりを感じていたレンはある仮説が思い浮かび、興味ありげな表情で銀を見つめていた。
「クク……そんな事を言っていいのかな?その誰かが、何を狙っているのか私にも見当は付かないが……ロクでもないことであるのは目に見えているのではないか?」
「チッ……」
「確かにその可能性は高そうね。でも……どうして私達にわざわざそんな依頼を頼むの?あなた自身がやればいいのでは?」
「………………………フフ、こう見えても私はそれなりに忙しくてね。たとえばル
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