暁 〜小説投稿サイト〜
トリコ 〜 ネルグ街出身の美食屋! 〜
美食屋、旧知の人間と再会する。
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つはまさか!?


「GTロボ…まさか美食會か?」

「おそらくは…」


『美食會』

この世の食材全てを独占しようとするグルメ時代の平和と秩序を乱すテロリストのような集団だ。俺も修行時代、何度か戦闘になった記憶がある。

そいつらが食材を確保するために使う手段としてよく使われるのが、このGTロボなのだ。

て言っても俺が戦ったGTロボはまだ未完成だったみたいでめっちゃ弱かったけど。でもこれは写真ごしでよくわからないがその時のものとなんか違う感じがする。もしかしたら最新型か?

「今回俺がこの列車に乗ったのも、美食會がフグ鯨を狙う可能性があるため、このGTロボを確保するために派遣されたからなのです」

「なるほどね」
美食會製のGTロボなら、IGOの警備が抜かれたのは納得だ。あそこのロボはいろいろ特殊な機能を備えているはずだからな。

「お二人なら出くわしても問題はないと思いますが、もし出くわしたら」

「わかった。とりあえず動けなくして確保すればいんだな?」

「はい、お願いします」

俺の言葉にほっとしたような顔をして頭を下げるトール。

俺は黙ったまま酒をひたすら飲んでいた次郎さんに話しかける。

「次郎さんもそれでいいですね?」

「おお、わしもかまわんよ。うまい酒が飲めればそれだけで充分じゃ」

「それなら、事が運んだ後にマンサム所長にでも請求すればいいでしょう。あの人もあなたに負けず劣らず飲んべえですしね。きっといい酒を持ってるはずです」

「ならそうするかの」


こうして本人の知らぬ間にマンサム所長の酒コレクションが減ることとなったが、マンサム所長は大して気にせずに、新しい同士(飲み仲間)が見つかったことをまず喜んだという。


そして砂浜の洞窟につくまでの間、俺たちは酒を飲みながら思い出話をしたり、次郎さんの武勇伝などを聞きながら時間を過ごした。

もしこの時、美食四天王の『ココ』がこの場にいてトールの顔を見ていたら、彼にこう言っただろう。












「君には『死相《しそう》』が見える」と………。


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