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101番目の舶ィ語
第十五話。最悪の都市伝説
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モードは『子孫を残す』という本能が発達したもので、それにより男は『女にとって魅力的な男』を演じることで『強くなる』。しかし、逆に女は『弱くなる』。
『男が守りたい女になることで、生き残る』為に。
そうなることを知っていた俺はそれを利用させてもらった。
かなめを無傷で倒す為に……。

(体は無傷だが、心のケアは後でしてやるからな)

恨まれてもいい。呆れられてもいい、俺はお前に拳を向けることなんか出来ないんだから。
鈍感な俺だって、これが最低な行為だってことくらい解る。
だけど、それでも俺はやらなくちゃいけなかったんだ。
俺を信じて待ってる人達の為に。
すまん、かなめ……そう、心の中で謝りつつ、この空間から出るために行動を起こそうとした俺の肩を誰かが掴んだ。
いや、誰かじゃない。
ここにいるのは……俺と、かなめしかいないんだから。

「……お兄ちゃん、どこ行くの?」

泣き止んでいたかなめの手が俺の肩をがっしりと掴む。
ギリギリ、ともの凄い力で掴まれているのだが……かなめさん、弱体化してるはずですよねー?
どこにこんな力が?

「……お兄ちゃん、行っちゃダメ! 行ったらお兄ちゃん……死んじゃうよー、嫌だよ。もう、お兄ちゃんがいなくなるのは嫌っ______!!!」

ギリギリ、肩を掴むかなめの手はさらに強まる。
ちょっ、ヒステリアモードとはいえ、筋肉や骨までは強化できないから普通に痛いんですが、かなめさん??
肉が裂ける?? 骨が砕けるー!

「ヒステリアモードになってない……のか??」

そんな……確かにかなめからは弱くなった雰囲気があるのに。
この力はどうゆうことだ? ロア化したからか?
いや、そうだとしてもここまで強くなるだろうか?

「……お兄ちゃんは……私と一緒になればいいの。強さも何もかも……」

かなめのその言葉にある可能性が思い浮かんだ。
……待て。待ってくれ。
そんな……まさか!
そんなことが可能なのか!
ソレを認識した瞬間、俺は自身の身に起きてる変化(・・)を感じた。
そんな……こんなことってあるのかよー??
血流が収まってる。ヒステリアモードが解除されてる??

「……気づいたお兄ちゃん?」

「これはお前がやったのか??」

「うん、お兄ちゃんのおかげで『私』が人格の主導権を握れたからね」

「お前はもしかして……?」

「そうだよ。今の私は『脚本作り(ブックメイカー)』のロア。お兄ちゃんが言ってた『チャンネル3(ヒステリアモード)のかなめ』だよ!」

やはりか。チャンネル1のかなめが普通のかなめだとしたら。チャンネル2のかなめは攻撃性が増したかなめ。そして、今のかなめはヒステリアモード時の弱体化したかなめになる。
しか
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