第12話
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少年は戸惑った後、ある事に気付いて驚きの表情で見つめた。
「ああ、その通りだ。」
「どうやら”銀”とは本当に面識があるみたいね……」
「い、いや、あり得るもんか!この天才ヨナ様の足跡を追ってここまで辿り着けるなんて……」
ロイド達を見つめて少年が混乱していたその時
「……相変わらずですね。ヨナ・セイクリッド。」
ティオが呆れた様子で少年――ヨナに声をかけた。
「ティオ・プラトー!?ど、どうしてここに……!?」
「それはこちらの台詞です。財団を出奔したあなたがどうしてこんなところに……?」
驚きに表情で自分を見つめるヨナをティオはジト目で見つめて尋ねた。
「ティオ、知り合いなのか?」
「エプスタイン財団の同じ研究所にいた事があります。もっとも専門が違ったのでそれほど親交はありませんでしたが。」
「くそっ、そうか……アンタならあのモードを使えばボクの痕跡を追えるハズだよな……ああもう、わかってたらもっと念入りに仕掛けたのにっ!」
「詰が甘いですね、ヨナ。そんな事だから、悪戯をして財団に大損害を与えるんです。」
「う、うっせーな。」
悔しそうにしているヨナをティオはジト目で見つめながら指摘した。
「なんだぁ、その大損害ってのは?」
「彼は幼少から、財団の研究所でシステムエンジニアとしての英才教育を受けていたのですが………悪戯がひどく、ある時、研究成果の一つを台無しにして大損害を出してしまったんです。そして、それを怒られるのが嫌で出奔してしまったらしく………」
「な、なんだそりゃ……」
「ふう………どんな理由かと思えば。」
「やれやれ……見たまんまのガキってことか。」
「要するに自分の才能に有頂天になって、怒られるのが怖くて逃げたギルバートお兄さんと同じ典型的なヘタレエリートね♪」
ティオの話を聞いたロイド達がそれぞれ呆れている中、レンはからかいの表情でヨナを見つめた。
「ク、クソ……言いたい放題言いやがって……ティオ・プラトー!財団に告げ口したりすんなよ!?したらアンタの恥ずかしい秘密を導力ネットにばらまいてやるからな!」
ロイド達の会話を聞いて悔しそうな表情をしたヨナはティオを睨んで警告したが
「どうぞご勝手に。別に、知られて恥ずかしい秘密なんてありませんし………あったとしても、あなたに掴まれるような隙は見せませんし。ネットにばらまかれたとしてもすぐに対処できるでしょうから。」
「く、くう〜!」
余裕の笑みを浮かべて呟いたティオの言葉を聞き、悔しそうに唸った。
「ふふっ……」
「はは、ティオすけの方が完全に役者が上みたいだな。」
「それで……ヨナと言ったな
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