―雷光―
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『Are you ready?』
「うん!」
「――――」
「イヤッッホォォォオオォオウ!」
――デュエル・アカデミア上空。比喩でもなんでもなく、DDとのデュエルを終わらせた俺とエドは、ヘリコプターでアカデミアの上空へ来ていた。もうアカデミアでの仕事は始まっている時間であり、急ぎヘリポートに行かなくてはならなかったのだが。
エドはヘリコプターから飛び降りることを選択した。俗にスカイダイビングと呼ばれるアレであり、随分と慣れたように仕事場たるデュエルスタジアムへ降下していく。……同じく俺も無理やりダイビングされたが、声など出ようはずもなく。
「デュエル・アカデミアの生徒たち! 待たせてすまない!」
デュエルスタジアムの中心に落下したエドと俺は、アカデミアの生徒の驚愕と歓声の声に包まれていた。地上に足がついていることを何度も確認していると、エドの専属スタッフがパラシュートを回収していく。
「……何やってるんだ、遊矢」
「ああ、十代……こっちが聞きたい」
早くもマイクパフォーマンスを行っているエドを横目に、デュエルディスクを構えた十代が呆れ顔でこちらを見ていた。なんと説明すればいいやら迷いながら、ひとまず周りを見渡してみると、どうやら今まで十代と万丈目がデュエルしていたらしく。万丈目が『エドが来るまで間を持たせる』とは言っていたが、こういうことだったとは――倒れている万丈目を見れば、勝敗は明らかだったが。
「だが僕の弟子、万丈目サンダーは立派な前座をしてくれただろう!」
「誰が弟子だ! 前座だ!」
そんな状況をすぐさま理解したらしいエドが語ると、スタジアムに倒れていた万丈目が起き上がる。そんな抗議をまるで無視しながら、エドはさらにマイクに向かってそう語った。
「ここからが本番だ。万丈目サンダー、遊城十代、黒崎遊矢。そしてこの僕の、バトルロイヤルを始める!」
――台本と違う。最初に思ったことはそういうことで、アカデミアの生徒たちもその言葉を理解するのに数秒の時間を有した。しかし数秒後、観客席からは割れんばかりの歓声が鳴り響き――
「……この歓声だ。観客を魅せるこの歓声こそ、プロの仕事だ」
エドは満足げに――どこか万丈目を見るようにしながら――語り、デュエルスタジアムの四辺に移動する。そんなエドの手管に圧倒されていると、俺と十代の背中をバシンと強く万丈目が叩き、俺たちを無理やりデュエルスタジアムの端へと押し込んでいく。
「エドめ……このオレを輝かせるステージを作ったことは褒めてやる……いくぞ十代、遊矢! このままナメられて終わるものか!」
「……ああ!」
ここでエドの申し出を蹴っては、デュエリストとしての矜持が廃る。俺に万丈目もそ
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