第22話「りょこう」
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なかっただけで、どこかに逃げ延びているかもしれない。俺は、そう思う事にした。
「っ.....。」
「(....本当に、まずいな...。)」
これ以上、悠里に負担はかけられない。
どこかで、休めさせなければな。
「...そう、誰もいなかったのね...。」
「はい。ただ、逃げ延びている可能性も十分にあります。」
車に戻り、とりあえず先生に情報を伝えておく。
「...けど、悠里の精神状態を考えると、今から移動はやめておいた方がいいです。」
「そうよね...。どこで休めば...。」
「近くの家を借りましょう。シャッターさえ無事なら何とかなります。」
シャッターと玄関が無事なら、侵入しようとする際の音で俺と蘭が気づける。
シャッターのない小さな窓は侵入自体無理だから大丈夫だろう。
「一番近い所だとあそこね...。」
「なら、あそこにしましょう。皆、行くぞー!」
皆に声を掛け、そっちへと移動する。
「皆、ちゃんと疲れを取っておけよ。」
「はーい!」
「じゃあ、お休み。」
近場の家を借り、俺達は眠る。
...生存者が見つからなかったのは残念だが、俺達は前に進むしかない...。
「(...とりあえず、予定通り大学へ向かおう...。)」
車に積んだ食料も多くない。急がないとな...。
「....いる。きっと、いるはずよ...。」
この時、俺は詰めを誤っていた。
「きっと、見落としただけ...。いるのよ...絶対...。」
悠里が、どれだけ精神を追い詰められてたのかを。
「....待ってて。お姉ちゃんが今、行くから....!」
―――悠里が単独で学校に向かったのに気付いたのは、夜中に起きた時だった。
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