暁 〜小説投稿サイト〜
ぶそうぐらし!
第22話「りょこう」
[7/7]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
なかっただけで、どこかに逃げ延びているかもしれない。俺は、そう思う事にした。

「っ.....。」

「(....本当に、まずいな...。)」

  これ以上、悠里に負担はかけられない。
  どこかで、休めさせなければな。





「...そう、誰もいなかったのね...。」

「はい。ただ、逃げ延びている可能性も十分にあります。」

  車に戻り、とりあえず先生に情報を伝えておく。

「...けど、悠里の精神状態を考えると、今から移動はやめておいた方がいいです。」

「そうよね...。どこで休めば...。」

「近くの家を借りましょう。シャッターさえ無事なら何とかなります。」

  シャッターと玄関が無事なら、侵入しようとする際の音で俺と蘭が気づける。
  シャッターのない小さな窓は侵入自体無理だから大丈夫だろう。

「一番近い所だとあそこね...。」

「なら、あそこにしましょう。皆、行くぞー!」

  皆に声を掛け、そっちへと移動する。








「皆、ちゃんと疲れを取っておけよ。」

「はーい!」

「じゃあ、お休み。」

  近場の家を借り、俺達は眠る。
  ...生存者が見つからなかったのは残念だが、俺達は前に進むしかない...。

「(...とりあえず、予定通り大学へ向かおう...。)」

  車に積んだ食料も多くない。急がないとな...。















「....いる。きっと、いるはずよ...。」

  この時、俺は詰めを誤っていた。

「きっと、見落としただけ...。いるのよ...絶対...。」

  悠里が、どれだけ精神を追い詰められてたのかを。

「....待ってて。お姉ちゃんが今、行くから....!」





   ―――悠里が単独で学校に向かったのに気付いたのは、夜中に起きた時だった。












[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ