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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第233話 気になる瞳
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ウキの言葉を訊いて、アスナとレイナは同時に自分自身のHPゲージを見た。後1ドット……程度である。この程度の量なら、投擲スキルでも削られかねない程の量で、そもそも、この2人の―――絶剣と剣聖の最後の一撃、あれを止めなければ、2人そろって、仲良くリメインライトになっていた筈だ。
そう思えば、もう2人とも横に首を振るしかない。……確かに負けてしまって、情けをかけられた感が最初はあって、悔しい思いもあったが、それでも それを忘れさせてくれる程の笑顔がそこにあったから、アスナもレイナも笑顔でいられた。
「ずーっと ぴぴっ、っと来る人を探してたんだっ! で 見つかったと思ったら、いっぺんに2人もだよっ! 正直、すーっごくびっくりだよー!」
興奮さめやまぬ様子なのは、ユウキだった。
何がそんなに嬉しいのか、《ぴぴっ》とはどう言う意味なのか、と判らない点が多数存在しているものの、その横で笑顔で佇むランが、ユウキの頭の上に、ひょいっ と手を置いて制した。
「ほーら、落ち着きなさい。ユウ。ちゃんと説明しなきゃお姉さん達、困ってるよ?」
「あー、そうだったねぇ」
ウインクをしながら、ぺろりっ と舌を出すユウキを見て、本当に愛らしいと感じる。それに、《ボク》という一人称も非常によく似合うというものだった。
そんな時だ。
『おー……、すごかったなぁ……、こんなデュエル、今までお目にかかった顔とないかも……』
『やべぇって、そりゃ、オレたちが束になっても敵わない訳だわ』
『バーサク姉妹でも、無理となったら……ん〜〜……』
当初こそ、デュエルの結果がよく判らず、声援を忘れて首を傾げていた
観客
(
ギャラリー
)
達だったが、次第に、戦闘終了を大体察した様で、其々が口に出していた。無論、アスナとレイナの負け、と言う決着を。
次第に、その話の内容は、『――誰だったら、あの2人を倒せるんだ?』という点に集中される。それもそうだろう。今日だけでも何人も挑戦した。……倒されるシーンは大体同じ感じであり、最終的には
降参
(
リザイン
)
して終わり。
次第に、その愛くるしい容姿、美少女だといっていい姿に人気が出てきて、2人を見るために、直に接する為に、
決闘
(
デュエル
)
を挑む者も少なくなかった。
だからだろう、忘れていたのだ。当初の目的そのものを。
つまり……。
《初心者のくせに生意気だ》
《新参者をいっちょ凹ませてやろうっ!》
と思っていたことを。
だが、正直なところ、もう、ここまでの強さを見せつけられてしまえば、凹ますもなにもないが、それでもやっぱり、ALOにおいては、初心者である彼女たちに、ベテランプレイヤー達が次々と敗れられていくのは……、やはり どこか ちくり、と来るものがある。ユウ
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