暁 〜小説投稿サイト〜
非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
GW編
第17話『合宿』
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はできるんすか?」

「そりゃもちろん。教え方も覚え方も人それぞれ。魔力の源を得てから練習する者や、源と魔術を同時に得る者も居る。それが魔術さ」


今度は暁君が質問していた。でもそれにも部長は淡々と答える。そして部長の答えはつまり、あの練習は部長なりのやり方、ということらしい。もうちょい練習っぽいことしてほしいとは思うが…。


「だったら俺は“イメトレ”してていいですか?」

「「えっ?」」


すると不意に放たれた暁君の言葉に俺と部長は驚く。
“イメトレ”とはすなわち『イメージトレーニング』のことで、つまり“想像で行うトレーニング”である。


「それまたどうして?」

「部長のやり方が俺に合ってないと思ったからっす。それに自分でやった方が何か掴めそうな気がするんで…」


部長は首をかしげ、少し悩んだ様子を見せた後、言った。


「わかった、そういうことなら仕方ない。今日はもう部屋に戻れ。成果を期待してるぞ」

「ありがとうございます」


暁君はそれを聞いた後すぐさま立ち上がり、部屋へと帰っていった。
暁君は頭が良いから、そこら辺の見極めをキチンと行うのだろう。マイペースというか何というか、掴みにくい人だな。


そして暁君が完全に見えなくなった時、部長は机に突っ伏した。


「うぅっ…俺の教え方が悪かったのか…」

「えっ…!?」


なんとさっきの言動とは裏腹に、今はすごく悲しそうな顔をしていた。そんなに暁君から言われたことがショックだったのかな…?


「ぶ、部長。そんな悲しまなくても・・・」


俺は悲しみに暮れる部長を励まそうとした。
すると、その様子を隣から黙って見ていた副部長が口を挟んだ。


「三浦、それ放っといて大丈夫。ただの『構ってアピール』だから」

「え、そうなんですか!?」


その言葉にはたまらず驚く。
だって凄く悲しそうなんだよ! あと10秒後には泣きそうだよ!


「副部長、いくら何でも・・・」

「いやホント。こいつは構ってほしいだけなの。だから放っとけばいずれ戻ってくる。よし、午後は私が稽古をつけよう!」

「それはさせねぇ!」


「「………」」


「ほらね」

「ホントだ…」


部長の(悪気はないと思うが)構ってアピールに騙された俺は、何とも言えない悲しさを感じた。本気で心配したのに…。


「おい(つじ)! 三浦の特訓は俺が手伝うんだ! お前の出番はねぇ!」

「私が教えた方が100倍は早く会得できるよ。どっかのダメ部長とは違って・・・」


あれ? 何か一気に険悪ムードになったぞ? 原因って俺になるの、これ?


「聞き捨てな
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