47.ロスタイム・ロスト
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ないか?」
「気持ちは分からないでもないけどその刃は引っ込めようかマイフレンド」
とりあえず、能面のような無表情で剣を片手に迫ってくるオーネストには流石に命の危機を感じたキャロラインだった。
= =
「ええと、戦う前に確認しておくことがあるんだけど」
「なになに〜?」
「キャロライン、ヴェルトール達、ココは戦力外だから絶対前に出ないでね?」
「なん……だと……?」
主にココが絶望的な顔をしているが、当たり前と言えば当たり前だ。なにせオッタルの耳をもぎもぎしたオーネストでさえほぼ一方的にやられたような空前絶後の強敵が相手なのだから、最低でもレベル6はないと参戦資格がない。つまり、実質4人パーティである。
「納得いかない……あたしこれでもレベル5よ?立派な上位冒険者よ?そこの白雪姫にだって剣なら負けない自負アリなんですけど」
「聞き捨てならんな、『朝霧の君』。時代遅れの遊牧民族がわが剣筋を見切れるとでも?そもそもレベル5とレベル6の間には絶対的な差があることを理解できていないとは、無知蒙昧な……」
二人の女剣士の目線が激しい火花を散らす。この二人、単純に同じ剣士として自分が上だと信じて疑わないらしい。……もしかしたらオーネストとの人間関係的な張り合いもあるかもしれないが。
ともかく、黒竜討伐発案者とされた俺としてはこの諍いを止めなければならない。
「あーもー喧嘩しないの。ココは確かにレベル5じゃ最上位かもしんないけど、リージュさんはオーネストも認めるレベル6最上位なんだから、差があるのは当たり前でしょ?ついでに言うと魔法の利便性。悪いけどココは参加しても無意味に命を散らす率の方が高いからね」
直接見たことはないが、リージュ・ディアマンテの実力はオーネストが「戦力になる」と明言しているレベルなのだから、俺としては疑う余地はない。またユグーも「どーせ殺しても死なない」という評価を受けているので、まぁ参加させても問題なかろう。
だがココ、テメーは駄目だ。
「ハッキリ言って、今のココちゃんのステイタスじゃセンスが間に合っても体がまるで間に合わないと思う。黒竜相手に攻撃を捌ける絶対値としての能力がまだ足りてないんだよ。速度だけギリギリ掠ってる程度かな」
「うごっ………そ、そんなに駄目なん?」
「君が駄目なんじゃないけど、黒竜相手はなぁ……オーネストどう思う?」
「盾ごと真っ二つか剣ごと真っ二つか、あるいはそのまま真っ二つだな。後は全身の組織を押し潰されて雑巾みてぇにペシャンコになるか、全身の皮膚がブレスの熱で爛れ……」
「うん、まぁそう言う事らしい。あとオーネストはそこまで詳細に予測しなくていいから」
「昔から想像力が豊かなんだ」
「心は確実
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