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ソードアート・オンライン《風林火山の女侍》
肆:攻略戦
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 小さな体からでているとは思えないほどの声を上げ、大太刀を力いっぱい振り下ろす。それに続くように衝撃波が斬撃となりボスの体に追加で三度、斬撃を与える。

 ソードスキル【紅炎】

 セリシールがもつ最大の威力のソードスキルであり、同時に最大の手数を誇る大太刀6連撃の技。
 普段ならこのまま、硬直解除を待ちつつ、ソードスキルによって付与される効果が表れるところだ。しかし、セリシールはこの技を使う判断を間違えた。攻撃から予測した、攻撃間隔にまで大幅な修正がかかっているのを予測しきれなかった。

「ッ……!?セリー、危ない!」
「っ!……しまっ……!」

 そのため、普段なら避けられた斬りあげ攻撃を硬直によって回避することができず、行うことができたのは大太刀でのガード。二人よりは重量があるとはいえ斬馬刀を受け止められるほどではない。セリシールは直撃により、軍のプレイヤーのように大きく宙へと舞う。

「セリシール!!」
「くっ……!……でもこれな……えっ……」

 クラインの声に反応するかのようにさっと、空中で体制を立て直しボスへ応戦するように大太刀を構える。が、手元にあるのは根元から折れた大太刀。
 次の瞬間、手の中にあった愛刀は小さくパリンと音を立てると消えてなくなった。

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