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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第506話】
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馬鹿野郎! 敵前逃亡は銃殺――」
そう叫んだ矢先、隊長の足下に丸い物体が転がってくる。
ついいましがた、敵前逃亡を図った兵士の頭部だった、その表情は涙でグショグショになっていて、半開きした口からはだらしなく舌をでろんっと出していた。
それと同時に姿を現す男――手に持つ武器は、銃と剣が一体化した特異な武器だった。
「く、くそったれ!! よくもアンディを!!」
勇猛果敢な兵士は、怒りを見せて現れた男に立ち向かう。
振るった剣で何合か切り結ぶ――だが、一瞬の隙をつかれて周囲に発砲音が轟く。
放たれた弾丸は、勇猛果敢な兵士の頭部を一瞬にしてミンチに変えた。
返り血が流れ落ちる漆黒の装甲、隊長を除いた全員が戦死――既に戦意を失った隊長は――。
「や、止めてくれ! お、俺達が何をしたっていうんだよ!」
「…………」
一歩近付く男に、後ずさる隊長、命乞いをするも男は歩みを止めない。
「俺達が何をした――か。 ……弱者を虐げ、女を犯し、気紛れで力を持たない人間をそのISを使って殺害してきた……だろ」
壁際まで追い詰められた隊長、突き付けられた事実を否定し始める。
「お、俺達はそんな事しちゃいねぇッ! そ、そりゃ、占領した街の女を犯した事はあるが――。 そ、そもそもてめぇみたいなテロリストに、そんな事言われたくもねぇ!! 模造コア製造所の爆破、各国の将軍暗殺、オリジナルコアの奪取と破壊……!! 他にも――グゲェッ!?」
「…………」
模造コアもろとも、男は隊長の心臓を突き刺す。
口から大量の血を吐く隊長を、静かに眺めつつ口を開いた。
「……全てのコアの破壊が、俺の使命だ。 暗殺も、私腹を肥やし、弱者を虐げる者たちに成り代わってやってるだけ。 ……そのまま、お休み……」
ゆっくりと刃を突き刺していくと、隊長の身体は摩擦するかのように震えだし、呪詛の言葉を呟きながら動かなくなった。
周囲に立ち込める硝煙と血の匂い、刃を抜き取るとそれを粒子化すると虚空へと消えていく。
「……まだ戦争は続く……か」
そんな男の呟きと共に、意識が一気に覚醒へと向かっていった。
――1025室――
朝、ヒルトの部屋には窓から朝日が差し込んでいた。
学園襲撃事件から数日、授業は再開されるも、アリーナの復興にはまだまだ時間が掛かっていた。
テレビのニュースには一切取り上げられない襲撃事件、ヒルト自身何かあるとは思ってはいても現状、ただの学生という身分では何も出来ないのが事実だった。
何も出来ない――なら、出来るようになるまで、ヒルト自身鋭気を養う事を優先し、
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