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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第138話
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けたが

「………………」

ゲルドは何も語らず黙り込んでいた。

「”白き魔女”ゲルド・フレデリック・リヒター……その名前、覚えておくわ。―――それでは”灰”と”蒼”がぶつかり合うその時まで。」

一方クロチルダの幻影はゲルドを見つめながら呟いた後その場からグリアノスと共に消えた。



「……去りましたか。」

クロチルダの幻影とグリアノスが消えたのを確認したシグルーンは静かな表情で呟き

「………………」

「「(お)兄様……」」

目を伏せて黙り込んでいるリィンをセレーネとエリスは心配そうな表情で見つめた。



「フン、どこまでも気に食わない女ね。……まあいいわ。とっととゼムリアストーンを回収しちゃいましょう。」

「ああ……そうだな。」

その後ゼムリアストーンの大結晶を回収したリィン達はカレイジャスに戻り、ジョルジュに渡した。



〜カレイジャス・格納庫〜



「うん、かなりの量が集まったね。これだけのゼムリアストーンがあれば”太刀”の材料としては十分なはずだ。」

「そうですか……!……ようやくこれでクロウと同じ足場に立つ事ができます。」

「ああ……無事に完成させられればね。ただし、ここからは前回の機甲兵用ブレードの”補強”とはワケが違って来る。これらの材料を元にゼロから”騎神の武器”を作るのは僕らだけじゃ相当難しいだろう。―――やっぱり、”あの人”の助けを借りる必要がありそうだ。」

リィンの言葉に頷いたジョルジュはシュミット博士の顔を思い浮かべて複雑そうな表情をした。



「では……いよいよシュミット博士に協力をお願いするんですね?」

「ああ、材料が揃った今なら喜んで力を貸してくれるはずだ。あの人を艦に迎えるのはちょっと気は進まないけどね。さっそく準備を始めないと。」

「準備、ですか?」

「前に会った通り恐ろしく偏屈な人だからね。完璧な作業環境を整えておいておかないと機嫌を損ねかねないんだ。まったく、子供みたいに手がかかる御老人だよ。」

「な、なるほど。天才らしいというか……」

「とにかく作業環境が整い次第、工科大学に連絡してみよう。リィン君も手が空いたら手伝ってくれると助かるよ。」

「わかりました。」

その後、リィンはジョルジュと共に作業場の環境をできる限り整える事ができた。そして、そのままルーレ工科大学に連絡をとり―――いよいよシュミット博士をカレイジャスに迎えるのだった。



「……フン、艦内に作った作業場としてはまあまあか。工科大学の設備には及ばないが及第点ではあるな。」

作業場を一通り見て回ったシュミット博士は鼻を鳴らしてジョルジュに評価を与え

「ふう、それはどうも。
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