暁 〜小説投稿サイト〜
宇宙を駆ける狩猟民族がファンタジーに現れました
第三部
名誉と誇り
にじゅうご
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 言い方は悪いが、私に全てを擦り付けていままで通り、安寧と暮らすこともできるし、そうした方が得であろうとも伝えた。むしろ私と共にいること自体がマイナスにしかならいだろうとも。

 それでも彼女はここに居ることを選んだ。

 何故、自分の命が狙われなければならなかったのか。

 何故、あの場で仲間が殺されなければならなかったのか。

 彼女の中で、譲れないものがあるのだろう。もしくはこの国に住まう者として、何か感じることがあったのかもしれない。

 私としては国家間の問題に首を突っ込むなど、更々ごめんであるのだが。

 しかし、同族の影がチラつくいま、私も他人事ではいられないだろう。

 同族の不始末は、同族である私が片付けなければならない。

 立体映像に映し出された冒険者達は、これといって大きな収穫もなく、ただただ私の設置したデコイに素直に引っ掛かっただけであった。

 それが収穫と言えば収穫になるが、果たして、次はどんな手を取ってくるのか。

 収穫がなかったのは我々の同じであるが、恐らく次が本番といったところか。







 それから3日後、森を抜けた平原に500名からなる国軍と傭兵の混戦部隊が陣を構えることとなる。
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