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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第116話
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……」

「……お前……」

サラ教官の気迫に押された北の猟兵達は驚きの表情でサラ教官を見つめた。



「……サラ……」

「……サラさん……」

「……どうしてそんな……」

「……フン、気が削がれた。これ以上、手負いの雌獅子とやり合うメリットは無さそうだ。」

「……戦機を逸した以上このあたりが退き時だろう。」

「クロイツェン州との契約はこの場で打ち切らせてもらう。」

「……あ…………」

「……父との契約を反故にしていいのか?」

猟兵達が口に出した意外な答えを聞いたサラ教官は呆け、ユーシスは驚きの表情で尋ねた。



「報酬分は既に働いている。それに他の仲間達は追加料金を貰ってケルディックの焼討ちを成功させたのに一人も戻って来ていない。」

「恐らくメンフィルによって捕縛されたか……もしくは処刑されたのだろう。」

「これ以上クロイツェン州に関われば、我らもメンフィルの報復対象にされる。そのようなリスクを背負ってまでクロイツェン州に雇われるべきではない。」

「さらばだ、バレスタイン。」

「少なくとも、この内戦ではもはや会うことはあるまい。」

「……ええ、そう願うわ。それと……近い内ノーザンブリアの状況はある意味いい方向へと向かうわ。」

猟兵達の言葉を聞いたサラ教官は静かな表情で答えた後複雑そうな表情をした。



「何……?それはどういう意味だ。」

「……それはその内わかるわ。……あたしから言えるのはこれだけよ。」

「…………いいだろう。かつての故郷にいた者のその言葉、信じさせてもらう。」

「―――撤収だ!各員、散開しつつ離脱ポイントまで撤退する!」

了解(ヤー)!」

そして猟兵達は砦の出入口に向かい、その場から去って行った。



「どうやら……片付いたみたいだな。」

「ああ……そこの教官殿が文字通り獅子奮迅の働きをしてくれたからな。」

リィンの言葉に頷いたユーシスはサラ教官にリィンと共に近づいた。



「ったく、あいつら……手負いの雌獅子なんて失礼ね。ふふ……でもみっともない所を見せちゃったわね。どうやら秘密もバレちゃったみたいだし。」

「……何となく、察してはいました。やはり教官はフィーと同じ……?」

「ええ―――元猟兵よ。6年前、遊撃士になる前に”北の猟兵”に所属していた。ある一件でベアトリクス大佐に助けられてようやく抜け出せるまでね。」

「そ、そうだったんだ……」

「とても元猟兵だったとは思えないのですが……」

サラ教官の過去を知ったエリオットとエリスは驚き

「わたしは前に聞いて知ってたけど。」

「ニシシ、ボクたち”情報局”も一応掴んでた
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