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少年は魔人になるようです
第110話 少年達は突き進むようです
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な質量・形状を無視した変形合体が行われる。

ドンッ!
「な、何のつもりですか、クルト提督!?」

「"反逆合体コード・P"でしたか。名の通りですよ。さぁ!第二幕と行きましょう!!」


反逆者の名前にそぐわない青と白の巨大ロボットが戦場の、それも最後方に現れ、外部スピーカー

からクルト提督の反乱が宣言された瞬間、ロボットの右手から目に見える程の"質量"となった冷気が

放出され、渦を巻く。


「『恐怖劇第二幕(グランギニョル) 死世界・凶獣変生(ニブルヘイム・フェンリスヴォルフ)』!!」
ドゥッ!!

まるで必殺技を撃つような無駄な動きから繰り出された正拳突きと共に、ニブルヘイム――氷の

地獄が、MMの艦隊を後ろから襲った。青い台風に包まれた歩兵は疎か、戦艦までが一瞬で凍り

付いて落ち始める。


「戦乙女隊は転進!落ちる人達を救いなさい!!」

「樹龍、炎凰よ!魔獣を率い、戦艦を受け止め、氷を融かせ!」


三勢力の残った指揮官二人は直ぐに、討たれた友軍を救出に向かわせるが、その隙に自由になった

騎士悪魔と子供の魔族が戦線に復帰し、凍らされていた魔族達も次々と戦線に復帰させる。

一気に戦力が減った魔法世界軍は防戦に回らざるを得ず、再度後退し始める。


「ネギ坊主、戦況が芳しくないでござるよ!どうする!?」


雲海に隠れながら激しく変わる戦場を見る。つい先程まで優勢だったらしい戦況は、たった一機の

機械の巨兵の一撃で劣勢に変わってしまった。どうする?どうする・・・!?

僕達が加勢してあの魔族の王の何れかを倒せれば好転するだろう。でもその場合、多分宮殿の中の

戦闘に参戦しても力になれない。なら―――


「……隠れ蓑の中にいる人達を現状の最後艦に預け、宮殿に向かいます!!」

「チッ、気に食わねぇがそれが最善だろうな。オッサンらが心配だ、急ぐぞ!」

「何だかんだ優しいわよねぇ、チサメってば……。」

「まぁデレ期だからぬべっ!?」

「急ぐっつってんだろうが!!ほら風魔法!」


つい口を付いて出てしまった軽口のせいで頭を叩かれてしまった。でも恨んでる時間も無く、三人

にも風魔法を乗せ、戦闘の無い空域を飛んで、第二の救護艦と思われる小さい戦艦へ向かう。

ダンッ!
「少し荒っぽいが勘弁してもらうでござるよ!」

「敵影ないわよ、さっさとして!」

「ここにまであったら困るでござるよ。」
バッ!
「うべっ!?」

「あ、すまぬ。」


甲板に着地すると同時に隠れ蓑に収容していた全員を解放すると、お約束と言わんばかりに明日菜

さんが顔から着地した。そっと初級の治癒魔法を
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