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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第2話「迷道(まよいみち)」
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に入ると、試合を観戦出来るスペースがあちこちで設けられている。試合観戦をする人が多い中、天桐も観戦するため、どこかいいところがないか探していると。
「やぁ、天桐君。やはり来たね」
突然、聞き覚えのある声で呼ばれた天桐は、振り向くと男性が見えた。やはり、声の主は錦だった。
「錦さん。えぇ・・・まぁ」
少し頭を掻くと
「さて、こっちだよ」
錦さんは天桐をどこかへと案内する。
「?」
分からない天桐はそのまま錦に付いて行くと、向かったのは観客席の方だった。10段位ある席の山には、多くの観客が座っている。錦が観客席のエリアに入ろうとすると係の人が止める。だが錦は、係の人に身分証のようなのを提示するとすんなりと通してくれた。天桐は錦と一緒に観客席に座れることが出来た。普通、観客席には試合関係者や町から選ばれた人、偉い人達位が主に座れる。これは、座席の数が少ないことと試合をより間近で見れる。試合の所々を多く見れる上に専用大型モニターまでがいくつも設置されているという理由で、観客の多くが座りたがるからだ。
しばらくすると、
「間もなく、試合が開始されます。観客の皆様は、」
練習試合開始の時間が近づいたことを大会の運営が放送で観客に伝えてきた。
練習試合が始まる5分前。
観客席前のグランドの真ん中に3人の審判が立っていて、左右に5人ずつの生徒が相手チームと互いに顔を向けて並んでいる。
そして、審判の合図で各校の生徒がお辞儀をした。


今回の試合で対戦するのは、神奈川県の聖グロリアーナ女学院、対するは福島県の伯爵高校だ。
この試合では、各校お互いに5輌の戦車が参加する。
試合形式は、殲滅戦。これは、先に全滅した方が負けというものだ。

観客席にある大型モニターには、試合場所となる全体マップに各校の配置場所や参加車輌の名前と数が表示されている。
参加する車輌には、

聖グロリアーナ女学院

Mk.VIII セントー(A27L) 巡航戦車*1
クロムウェル巡航戦車*1
チャーチル歩兵戦車 Mk.VII*1
歩兵戦車 Mk.II マチルダII*2

伯爵高校

Renault R-35*2
Maresal M-05*2
AH-IV*1

と表示されている。


各校の車輌が所定の位置についた。
緊張感が流れる中、審判が腕時計を確認している。
そして、
「試合開始!」
そう言葉が放たれた。
(はじまった)
号令と共に各校の戦車が一斉に動き出した。

聖グロリアーナは、町の西側の森林地帯からスタートを始めた。くの字型に戦車を並ばせながら走っている。
これは、戦車の陣形というやつだろう。天桐は、調べた戦車道関係の少ない知識でそう思った。

一方、伯爵高校は、町の東側の大きな公園から始め
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